新宿でつまずいた理由は従業員管理の難しさを改めて学ぶ事になりました。それは二つの事件が重なったことでもありました。
店長として将来性ある若者を抜擢し、果敢に挑戦をしていただきました。始めは一生懸命に取り組んでくれたのですが、直ぐには結果が出ません。次第に彼は、お客様に誘われるままギャンブルの世界に入り込んで行ったのです。
新宿という立地は、ギャンブルをはじめ人間の興味をそそるものがたくさんあります。誘われるまま賭け麻雀は深夜にも及ぶために、次第に寝不足が祟ってきたのです。そしてサロンで居眠りが出てくるようになりました。
彼はとても優しい人柄で従業員の信頼を得ていました。しかしそのために従業員は彼を擁護するのです。
たまたまその現場を見つけた私が注意をすると、スタッフが「店長は体調不良なのです。少し寝かせて上げてください!」と懇願されたのです。
私はその言葉を信じ、そのときは過ぎ去りました。
しかし事態は深刻でした。一ヶ月ほどたって、彼の父親から電話がありました。「サラ金から借金をしている。社長は知っていますか?」との質問をされたのです。