そんな社会の中でも、近所の方々の暖かい人情が私達を支えてくれたのは間違いありません。私が育った子供の頃は近所付き合いが大切でお互いに助け合って生きてきました。それが当時のどの町でも助け合いの精神が宿っていたのです。決して恵まれた生活ができていたわけではありませんが、なぜか心の充実した時代でもありました。隣近所のお付き合いが当たり前であったり、助け合いの精神が溢れていた時代でもありました。私達家族が幼少時代に味わった周囲の方々の暖かい気持ちが今の私達の心の支えとなって宿っているのかもしれません。
物心が恵まれている事が最も大切だと思いますが、モノが恵まれてくると心が不自由になる。もしかして物心が恵まれる必要性は無いのかもしれません。いま一度心の充実した社会を取り戻したい気が致します。
しかし時代が移り変わり、今では近所の方々の顔すらも知らないことが多々あります。私も毎朝愛犬を連れて散歩をいたしますが、ご近所の方とのふれあいが薄くなっているのを感じています。また、出会ったとしても挨拶すらしない時代になってきてしまいました。昔を懐かしむわけではありませんが、人の心の通った近所付き合いには今では郷愁を覚えます。本当に「三丁目の夕日」そのものですね。
昨今では学校内のいじめを苦にして自殺をする子供達がたくさん居ます。とても悲しい出来事ですが、その大きな要因は、助け合いの心が子供達の中から消え失せてしまったのが大きな要因であると考えられます。モノの豊かさを求める余り、我慢をする事ができない子供達が育ってきました。
それが結果として、いじめとなって現れモノの充実が結果として子供達の心の充実を阻害していると私は感じているのです。
物心両面の豊かな社会を作り上げる事が、これからの私達に課せられた課題でもありますね。
今回を持って第一部は終了させていただきます。1ヶ月近くに渡りありがとうございました。
今月からは、中学時代からを振り返り、少年期を振り返り、どんなことを考えどんな道に進んできたかを書いてみたいと思います。