私の都市論の一つに

 

「軒下の美学」

 

というものがあります

都市論と言うより建築論です

 

「大工と雀は軒で泣く」

 

という諺があり

軒を美しくするのが大工仕事の腕の見せ所だったからです

これは普通の民家もそうですし

神社仏閣、特に、日光東照宮などが顕著な例です

軒下に装飾物を集中しています

 

言うまでもなく、

普通人の視線で建築物を眺めると

軒下が一番よく見えます

そこを美しく丁寧に仕上げるのは当然のことなのです

 

しかし、この当然が近代建築では無視されています

空中から観なければ全体像が分からないような

巨大構造物の造形にこだわるのです

人間の普通の視点が無視されてています

 

ゴジラにしか見えないような

角度の視点を念頭に置いてデザインされているのです

私はこれを

 

「ゴジラの視点」

 

と呼んでいます

設計士達は、いつの間にか

ゴジラのような怪物の視点で設計をしているのです

これでは、一般人は踏み潰されてしまうような建築物になっても無理はありません

建築家には、是非とも、人間の視点を持ってほしいものです