その理由は、腕や脚を動かす意識が、スポーツやダンスの経験者と、そうでない方との間で大きな差があるからです。
今回は、体幹を通じて連動する腕と脚の使い方について解説します。
体を動かす時に、スポーツの初心者の場合、それぞれ肩関節から先の部分が腕、股関節から先の部分が脚だと思っている方がほとんどだと思います。
例えば水泳のクロールで、初心者の方は肩関節から先の部分を、一生懸命回そうとします。
それでは、水泳が上手な人はどのような体の使い方をしているのでしょうか。
水泳が上手な人のクロールは、腕を肩関節ではなく、背中の肩甲骨から動かしています。肩甲骨から腕を動かすと、ローリングといって、体幹が左右に傾く動きが生じます。

では、脚についてはどうでしょうか。
ダンスを習い始めて、ある程度のレベルになると必ず教わることがあります。
それは、ダンスは脚がみぞおちから生えている意識で踊るということです。
これは、大腿骨と腰骨をつなぐ大腰筋という筋肉が骨盤の中を通っているため、脚を動かす時に股関節よりもさらに上の部分を使えるからです。

このように、体幹の中心から腕や脚が生えているという意識で体を動かすことを、腕を長く使う、脚を長く使うという言い方をすることもありますので、覚えておくとよいでしょう。
ユニバーサル・エクササイズで、「体幹を通じて腕と脚を連動させる」というのは、体幹の中心から生えている長い腕と長い脚を使うと、それぞれが互いに連動して動いてくれるという原理を使っているのです。
初心者には、少しイメージするのが難しい内容ですね。でも安心してください。
実は、これまでに紹介したエクササイズの中で、皆さんはすでに体幹の中心から腕と脚を動かすムーブメントを経験しています。
例えばコアムーブメントで、左右の腕を同時に外旋、内旋すると何が起きたでしょうか。
肩甲骨が勝手に動いて、体幹が左右にローリング(回旋)したはずです。
また、イージーウォーキングで、手のひらを平面上を滑るように前後に動かすと、意識しなくても肩甲骨が動いて、体幹をひねって歩くことができたと思います。
つまり、これまで紹介したエクササイズを実践されてきた方にとっては、体幹の中心から腕と脚を動かすという意識を持つだけで、体幹を通じて腕と脚が連動するという感覚を、より体感しやすくなるのです。