厚労省より、40年度にはリハビリ療法士需要の1.5倍の供給状態になる、と打ち出されました。
予てより、回復期のリハビリ病院に勤める私としては、とてもタイムリーなニュースであり、より、
各療法士の不安・焦燥感を煽り、複業、開業へと療法士達がこぞって進む流れは加速していくだろう。
私の職場規定では、文書としてはっきりと複業禁止、と明言されている。しかし、回復期のリハビリ
病院なので、職員は日々の単位稼ぎに馬車馬のように身体を酷使し、頑張り、心身共に疲弊している。
その中で、隠れて休日を使って複業するものも少なくない。家を購入し、家族も増え、今後の生活
設計を考えた上でそうするしかないのだ。
そんな状況下で、やはり体調を崩し休む職員も少なくなく、その単位埋めとして、通常のノルマ単位
よりも追加で出勤職員がリハビリを実施し、なんとか月平均単位取得目標を達成しようと働いている。
そして、この先も給料はほぼ上がらず、出世して役職がついたところで月1万程度の昇給で仕事が
さらに増える為、誰も昇進には興味が無い。
会社は悪くない。収益の40%を人件費で下回らなければ健全な経営と言える。
それは実践出来ている。
どう考えても、保険制度下における報酬形態が立ち行かなくなったということは明白だ。
業界のメジャーなサイトでは、サラリーマン+複業で稼ごう!というトピックが最近あがり、
反論する論者とTweet上で(サイトの炎上宣伝戦略も兼ねているが・・・)盛り上がりを見せている。
それだけ、療法士が共有して抱えている悩みなのであろう。
無論、自分の職場においても考えねばならない。自費リハ部門を立ち上げて収益を上げ、職員へ
還元していくか。それしか今は思いつく策が無い。
地域に自費リハ需要を増やし、職員の生活を守る。安易な開業で人生を棒に振る職員をベターな
方向へ導く。資金体力のある企業であれば、まずはこういった活動が望ましいのではないだろうか。