野口先生の「躾(しつけ)の時期」という本を読み直しいる。
潜在意識教育という面から見た、子どもの躾について書かれた本なのですが、
序文が、現在もうすぐ四歳になる長男の子育て中のゆにちゃんにはガツ~ンッ!と
きたので、思わずみなさんに紹介したくなりました。
以下、ほんの一部ですが序文です。
人間の体に実際に関係し影響するのは、潜在意識の作用である。「あら恥ずかしい」と
意識して二十回言っても顔は赤くならないけれども、本当に恥ずかしければ、口では恥
ずかしくないと言っても顔は赤くなってくる。顔色が蒼くなっていれば「怖くない」と言って
もそれは怖かったのである。(中略)
意識でどう言おうと、考えようと、実際に体に変化を与えるのは、意識ではなくて潜在意
識的な心である。つまり意識しない心である。そこで私は、潜在意識の方向を指示する
という意味で、潜在意識教育ということを言い出したのである。
人間は何かやりたくなると力が湧いてくる。凧を揚げたくなれば、冷たい風も気にならな
い。山登りをしたいという心がある限り重い荷物も気にならない。しかし持たされた荷物
だったら重くて仕様がない。何でもやりたくなってやれば力が出てくる。そのやりたくな
るのも、頭でやろうとしたのでは駄目であって、潜在意識の中でやりたくなると、力が湧
いてくるのである。だから褒められたらひょっこり疲れが抜けたというのは、その人が褒
められた言葉を意識で受けとめないで、潜在意識の中に受け入れたからである。それが
潜在意識に入らないときは、ただ褒められたと思うだけで、疲れは少しもぬけない。
そこで潜在意識の中に、何かそうしたくなるような心を喚び起して、そのようにやらせてい
くことが潜在意識教育の根本である。潜在意識教育は子供を育てる教育だけではなくて
、すべての年令の人を通じて必要なことである。体に直接関係のあることはすべて潜在
意識の作用であり、その行為を体が健康になる方向に向けてやらせようとする場合には
先ずやりたくなる心を誘うことが根本である。
叱言を言ってすぐ後で、「何故言われたようにしないのだ」と叱る人がいるが、それは間違
っている。肥料をやっても、それが吸収されて成長を促すのには時間がかかる。種子を蒔
いても、芽が出て実がなるには時間が必要である。そのように、叱言が実を結ぶのにも時
間がかかる。
叱っても、子供の心がそうしたくなるようになって、それからやるというのが本当であって、
叱言を言われてすぐにわかり、すぐにその通りやるというのは、反射的な防衛手段に過ぎ
ない。子供はそういう自己防衛を憶えるだけで、叱言の意味はわかっていない。叱言はも
っと心に吸収させて、無意識のうちにやりたくなる心を育て、その結果をそういう方向に自
発的に動くようにさせることが大事であって、すぐに効果を期待するという親の叱り方は間
違っている。もっと植物の種子を蒔くようなつもりでやらなければならない。
親が、いますぐ収穫を得ようと思うとどうしても押し付けになってしまう。押し付ければ自発
性を奪う。人間として育てるために一番大切なことは自発的に行為させることであり、これ
なくしては全力を発揮させるわけにはゆかない。お使いのときには寒い風も、凧揚げならば
寒くないということを、わざわざ例にあげることもないであろう。
以上、序文終わり
反射的な防衛手段・・・・
息子よ!
未熟な父親でごめんよ~!