私はこの15年間で投資対象企業の買手、売手の悲喜こもごもを見て参りました。
買収サイドは、どうやって企業価値を向上し出口価格を高めるか、売手企業にあっては、人件費を含めたコストカットが必至である中、いかに従業員のモチベーションを高めるか、これら相反する事象の中でどのようなゴール設定を行うかが非常に重要です。
現在は、どちらかと言うと後者に精神的テーマを掲げていますから、当社の運営についてもお客様からしばしばご質問をいただきます。
今日は書籍を買いに新宿まででかけましたので、伊勢丹のセール戦略(開始日程を2週間程度おくらせること)を見てきました。メンズ館はレジに長い列です。「毎日が新しいファッションの伊勢丹」、20年前のテーマを一貫して掲げていましたね。ひとつの目標に向かって社員が一丸となって働く会社はとても元気が良いです。先端を行くファイナンスマネジメントスキルも大切ですが、どのような表情で従業員が仕事をしているのかを自分の目で見ることこそ重要だと感じます。従業員が安心して豊かな表情でいられること。ここにもっとも気を配る経営が必要だと痛感します。