家にやってきたばかりの子犬の元気がなくなり、食餌を食べず、下痢をしたり、吐いたりする状態になることがあります。病気も疑われますが、原因として最も多いのが、環境が急に変わったために、不安やストレスで体調を崩してしまっているのです。

1.子犬を疲れさせないように、そして、たっぷり眠らせて下さい。

「かわいいから」と家族がかわるがわるかまうと疲れてしまいます。しばらくは、ふれあいたい気持ちをおさえて、静かに見守ってあげて下さい。

子犬には1日に16~17時間の睡眠が必要です。眠っているときにむりに起こして遊んだり、大きな音で眠りをさまたげたりしないようにしましょう。子どもさんには、このことをよく理解させてあげて下さい。

2.子犬に一度にたくさん食べさせると、下痢をすることがあります。

子犬はまだ内臓の働きが完全ではありません。そのため、消化不良を起こしたり、吐いたりすることがあります。

そのような場合には、すぐに食べ物を与えたりしないで、暖かくして、様子を見守ってあげましょう。

食べすぎると下痢をするので、食餌は1日3~4回、少量づつ与えて下さい。水分がたっぷり含まれていて、消化が良いウェットフード(缶詰、レトルト)もお勧めです。


軽い下痢から、あっというまに脱水症状に進んで、命にかかわるような状態になることもありますので、下痢や嘔吐を繰り返すようなら、すぐに動物病院に連れて行って下さい。


3.子犬はストレスから低血糖を起こすことがあります。

血液中のブドウ糖が異常に低下すると、だらだらとだ液を流したり、けいれんを起こしたりします。衰弱が進むと命にかかわることもあります。

子犬は糖分を作ったり、それを体内に貯めておく機能が十分に働かないので、低血糖になりやすいのです。

体が冷えないようにして、こまめにフードを食べさせることで予防できます。また、低血糖の症状が見られたら、応急措置として、ハチミツなどをなめさせると改善します。

4.夏の暑さや冬の寒さで体調を崩しやすくなります。

犬にとっての適温は25℃、湿度は40~60%です。体温の低下が原因で、多くの子犬が死亡しています。気温が急に下がった時や寒い時期には、温かく過ごせるようにして下さい。