米国の獣医師グループは、病気や皮膚病の80%は正しい食餌で改善されると言っています。ペットの健康は飼い主が何を与えるかで、左右されてしまうのです。食べ物でペットへの愛情を表現しても良いのは、良質なペットフードを選ぶことです。

1.ドッグフードは「総合栄養食」です。


犬の生理学や栄養学を研究して作られている「ドッグフード」は、犬に一定の栄養成分を提供するものです。でも、犬だから食べさせるのはドッグフードだけというのではなく、いろいろな食材を万遍なく食べれば、自然に栄養バランスがとれることも覚えておいて下さい。
  
2.ドライフード

肉・魚などの動物性原料、とうもろこし・小麦・大豆などの穀類に油脂や嗜好性物質、ビタミン・ミネラル・アミノ酸などの栄養添加物などが加えられ、総合栄養食として、栄養バランスを整えています。

油脂が酸化すると有害なので、開封後は密封容器に入れて、涼しく暗い場所で保管します。
1~2kgの小袋パッケージで購入することをお勧めします。

3.1ヶ月~5ヶ月齢の旺盛な成長期の子犬のフード


たんぱく質や脂肪の含有率が高く、代謝エネルギー量の多い「子犬用フード」を与えます。
骨格の健全な成長のために、カルシウムとリンが最適なバランス(1.5 ~2:1)で含まれていなければなりません。

4.5ヶ月齢~成犬になるまでのゆるやかな成長期の子犬のフード

たんぱく質や脂肪の含有率、代謝エネルギー量はパピー用よりはやや低くなります。
パピーと同じカロリーを与え続けると肥満になったり、骨格に悪い影響を与えます。

「ゆるやかな成長期の子犬専用フード」は一般に市販されていないので、子犬用のフードの給餌量を少なくすることで、カロリーを調整します。

5.「太ること」と「大きくなること」は違います。 


「大きくなるといやだから、少ししか食べさせない」というのはまちがいです。

成長期に食餌制限をすると、身体を作るために必要な栄養が十分に供給されず、成長不良や骨格異常、栄養障害による病気の原因になります。

「太ること」は骨格に比べて体重が超過することで、将来、生活習慣病のリスクが高まるなど、好ましいことではありません。一方、「大きくなること」は骨格に適した体長や体重に成長することで、健全な状態を意味しています。