ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王(82)の訪日日程が2日、正式に発表された。11月24日に訪れる長崎市内では爆心地公園や、日本二十六聖人殉教の地・西坂公園を訪れる。38年ぶりとなる法王の来日で、長崎の被爆と殉教の歴史に注目が集まりそうだ。
 発表などによると、法王は24日午前9時20分、東京から長崎空港に到着。原爆落下中心地碑の建つ爆心地公園(同市松山町)で核廃絶に向けたメッセージを出す。続いて、禁教下の16世紀末に神父や信徒らが処刑された殉教の地で、法王の出身修道会・イエズス会とゆかりが深い西坂公園(同市西坂町)を訪れる。
 カトリック長崎大司教館(同市橋口町)で昼食。午後1時半から長崎県営野球場(同市松山町)でミサを執り行い、午後4時35分に飛行機で広島へ出発する。
 法王が国家元首を務めるバチカンは、2017年に国連で採択された核兵器禁止条約にいち早く署名、批准した国の一つ。1981年に来日した故ヨハネ・パウロ2世は、広島市の平和記念公園で「広島を考えることは、核戦争を拒否することです」などとする「平和アピール」を発していた。フランシスコ法王は今回訪問する長崎で、核廃絶に向けたメッセージを発する。(