朝井リョウさんの『イン・ザ・メガチャーチ』を読みました!
現代社会の「推し活」をテーマに、ファンダム経済、SNSでの集団心理などを描いた小説で、
2026年の本屋大賞を受賞したベストセラーです。
面白くて、なんと1日で一気読み!!
まず興味を惹かれたのが、帯にも書かれているこの言葉。
「神がいないこの国で人を操るには、“物語”を使うのが一番いいんですよ」
これってBMSGのこと!?👀
実際には、公式に明言されているモデルはないようですが、その部分以外にも思い浮かぶ人や
グループがあったり、リアルすぎる描写に時間を忘れて読みふけってしまいました!
考えさせられる点もたくさんあったので、ネタバレは避けつつ感想を書いてみたいと思います。

3人とも、ちょっとずつ私!?
この物語は、以下の3人のストーリーが絡み合いながら進んでいきます。
①推し活に夢中な契約社員の女性。ある出来事をきっかけに世の中を疑う。
②英語や洋楽が好きで留学を目指しているけれど、自分に自信を持てない女子大生。
③音楽業界にいるものの、本来やりたかった仕事や出世街道からは外れてしまった中年男性。
②の父親で離婚経験者。
……私、この3人を混ぜたような人間なんですけど!🤣
3人とも違った立場で推し活と関わっているのですが、それぞれに共感できる点がありました。
生々しい実態が緻密に描かれていて、「うんうん、それあるよね」と頷ける場面も多かったです。
ただ、読み進めていくと、
「それはやっちゃダメでしょう……」と思うような行き過ぎた面も目についてきます。
どこでそれを感じるかは、読者自身が推し活とどう関わっているかによって違ってくるかな。
このあたりの「推し活の危うさ」まで語ると長くなるので、noteで別途深掘りするとして、
今回は、冒頭で挙げた「物語」が人の心を動かすという点を中心に書いてみます。
人の心を動かす「物語」
BMSGでいう「物語」は、THE FIRSTから続く流れがまさにそれ!
SKY-HIさんがいて、会社を立ち上げ、オーディションを開き、夢を追う若者たちが集まった。
そこから年を追うごとに仲間が増え、それぞれが成長していく。
アーティストや楽曲だけではなく、その背景にある「物語」も含めて応援するファンダム。
特に初期からリアルタイムで見てきた人にとっては、そこも大きな魅力でしたよね。
クラファンで資金を集めたこともあったし、ファンと共に物語を作っていた感じもありました。
私自身も、THE FIRSTから続くBMSGの物語が好きでした。
コロナ禍の鬱々とした気分の中で、希望を見つけて、毎日が楽しかったのを覚えています。
でも、ずっと100%そこに没入していたかというと、そうではなかったんですよね。
以前、「『Only One』としてのedhiii boi」という記事でも書きましたが、私が好きなのは、
BMSG全体の物語ではなく、私にとって「Only One」の主人公のedhiii boiさん。
つまり私が追いかけていたのは、“BMSGの物語”というより、
“edhiii boiの物語”“内野創太の物語”だったんだと思います。
しかも、物語でもあるけれど、作られたストーリーというより、現実に生きている一人の人の
人生として見ている感覚でした。
それゆえ、“BMSGの物語” にはそれほどこだわりがなかったのかもしれません。
もともと没入感が少なかったことに加え、昨年秋以降、ファンダムから離れたことで、
「ああ、これは純粋な物語なだけではなく、ビジネスでもあるんだな」 と感じるようにもなりました。
エンターテインメントもビジネスなのは、当たり前と言えば当たり前ですが…😅
『イン・ザ・メガチャーチ』では、推す側だけではなく、物語を作る側のリアルも描かれています。
人の心を動かす物語は自然に生まれるものでもありますが、それを魅力的に伝えることは、
マーケティングでも使われる手法なんだと改めて分かります。
もちろん、そこで生まれた感情や出来事が「作り物」という意味ではありませんが、
実際にあるものをどう見せ、どう届けるか。そこに戦略が加わるのは自然だし、必要なこと。
では、戦略があると意識したとき、ファンはそれでも物語を見続けたいと思うのか?
それは、誰を物語の軸にしているか、どこに価値を置いているかによっても違ってきそう。
一括りに「○○ファン」とか「○○推し」と言っても、大切にしているものは一人ひとり違うから、
受け止め方はさまざまなんじゃないかな?と思います。
「物語」が変わってしまったら?
最近、BMSGから新しい女性ユニットのデビューが発表されたのをSNSやニュースで見ました。
そして、戸惑いや葛藤を抱えるファンの声が上がっていることも目にしました。
これまで「物語」そのものも大きな魅力としてファンダムを作ってきたのだから、その物語が
大きく変化すれば、寂しかったり、納得できなかったりする人が出てくるのは当然だと感じます。
スター・ウォーズの、宇宙を舞台にした壮大な親子の物語が好きだった人たちの中から、
「エピソード7以降は、自分が好きだったスター・ウォーズとは違う!」
という声が出てくるのにちょっと似てるかな?
一方で、物語がずっと同じ形では続かないことも自然なこと。
会社もアーティストも変化するし、ビジネスである以上、新しい展開を求めていくこともあるでしょう。
だから、今の物語を見続けるのか、少し距離を置くのか、別の道へ進むのか。
それは、それぞれが考えて、自由に選んでいいんじゃないかなと思います。
私は、一足先に、去年の5周年の頃にその寂しさや残念さを感じてしまいました。
自分で意識していた以上に、事務所にも夢を見ていたからなのかもしれません。
今は過度な期待はせず、落ち着いた気持ちで成り行きを見守っています。
長い時間をかけて大切にしてきた物語だからこそ、手放すのは簡単ではないけれど、
物語が変化したからといって、自分が好きだった物語まで後から書き換えられるわけではない。
THE FIRSTを見てワクワクしたことも、BE:FIRSTを応援していたことも、
edhiiiさんと出会って、一緒に駆け抜けてきたことも、そのとき感じていた気持ちも全部本物。
宝物のような思い出は大切にしつつ、また少し違う未来を描くのも素敵なことだと思う。
自分の人生の柱は、自分の中に
そもそも、私が好きなのは、edhiiiさんの「音楽」と、彼自身が持つ資質やクリエイティビティ。
そこは最初から何も変わっていないんですよね。
私にとっては、背景の物語まで素敵なら嬉しい。でも一番大切なのは、本人と音楽です。
edhiiiさんが幸せで、やりたい音楽をやって、それを受け取れたらいいなといつも思っています。
そしてこの本を読んで、改めてとても大事だなと思ったのは、
「自分の人生の柱は、自分の中に立てる!」ということ。
推しをどんなに愛していても、
推しの人生は推しの人生。
自分の人生は自分の人生。
そこを忘れちゃいけないと思います。
私も去年の今ごろまでは、「推し活している時間が一番自分らしい!」
って感じだったので、この1年でだいぶバランスを取り戻せたかなーと思います 😅
edhiiiさんは相変わらず大好き!
でも仕事も勉強も頑張って、メタルを聴いて、ベースも弾く!(ギターはどこへ🤣)
そして、いつかedhiiiさんが活動を再開したときも、自分らしさを別軸にちゃんと持ちながら、
思いっきり応援を楽しめたらいいなーと思っています。
まとめ
『イン・ザ・メガチャーチ』、とにかく読み応えがありました!
推し活をするファンの心理だけでなく、ファンを熱狂させる「物語」を作る側の視点まで
緻密に描かれているのが、とても興味深かったです。
私自身もこの本を読んで、BMSGの物語を楽しんできた時間や、そこから距離を置いた
今の自分について、改めて考えることができました。
結局、私が大好きな音楽も、大好きな人も変わらないんですけどね 🫶🏻
物語には人を動かす力がある。でも、その物語とどう付き合うかを決めるのは自分です。
推し活をしている人ほど、きっといろいろ感じるところがあるはず。
気になった方は、ぜひ読んでみてください!
※8/11 追記
noteにも投稿しました!
こちらは、より「推し活」そのものにフォーカスした内容です。
ぜひ併せて読んでいただけると嬉しいです😊