散々、母である私から
やる気がない！負けん気がない！
動きが遅い！お前は重量級か？
逃げるな！自分から技を出せ！
とにかく相手を引きずり回せ！
2分間、足を止めるな！
乱取り中に余所見すんな！
仲良しごっこじゃねーんだぞ！
……まだまだたくさんの叱られポイントを持つ、へなちょこ娘。
今日は試合でした。
しかもたぶん、県内最大です。
1クラブから出場出来る人数に制限があるため、みんなそこそこ以上には、勝つ気で来ているのでしょう……。
へなちょこ娘、出場枠には何とか滑り込みましたが、それさえもまあ『補欠繰り上がり』みたいな状態で。
正直、勝てるとは思っていませんでした。
希望が『みっともない負け方だけはしないでくれ……』レベルでした。
結果的に、1回戦は立ち技一本勝ち→2回戦敗退でしたが、立ち技で一本取れたことに驚いたのなんの。
もちろん、改善点は山ほどありますが……。
週1・1時間半しかない練習時間。
上背はそこそこだけど、標準体重を割る細くて薄っぺらい身体。
私の腹の中に忘れたか？レベルに存在しない闘争心。
そんなへなちょこ娘の一本勝ちは、寝不足だったり高熱だったりする中を引率した私と夫に、『今日は来て良かった！』と思わせる価値のあるものでした。
毎日毎日、打ち込みやチューブ引きを数百回やった成果が出たね。
私は君に『てっぺん』目指してもらおうとは思っていないんだ。
だって、練習量も、体格も、素質も、性格も、全然向いてるとは思えないんだもの。
でも、勝ったときのあの嬉しさを知ってほしいな、と思い続けてる。
だから、たった1勝でしかなくても、『すっごい気持ち良かった！嬉しかった！』と言う君の顔を見たから、今日は最高です。
またいつかその顔を見せてくれたらいいな。
へなちょこ娘の小さな勝利に、おめでとう。