「ん?何や、ここ!?」
四方八方見渡す限り俺の目に
映るのは向日葵畑。
キラキラとした眩しい太陽に
照らされて、なんとも
綺麗である。
けれどこんな場所は、
見た事などない。
「俺の所にもこんな場所あればええんやけろなぁ…。って、そんな場合とちゃう!」
自分で自分にツッコんでも
誰からも笑われないし、
ましてや周りに誰も居ないので
心細くなってくるのだ。
そんな事を思っていると、
向日葵の何本かが
カサカサと揺れた。
生き物でもいるのだろうか?
1人じゃないだけましだ。
「なっ、何かこっちに向かって来てるんとちゃう…」
冷や汗が首を伝っていくのが
分かった。
-ゴソッ-
黒い影が飛び掛かってきた。
「捜したんだぞ、コノヤロー!」
「うわあぁぁぁぁ!俺、食っても美味しくないで!…って、ん?……へ?」
「叫ぶんじゃねー!」
「ロヴィーノ?」
飛び掛かって来たのは、
ちびロヴィーノであった。
けど今のアイツは、もう大人だ。
でも目の前に居るのは、ちびロヴィーノ。
「おい!居たぞ!早くこっちにきやがれ!」
ちびロヴィーノのは、
後ろを向いて声をあげた。
誰かを呼んでいるみたいだ。
が、今度は大きな影が
カサカサと音を立てて
やってきた。
「しっ、心配かけんじゃねーよ」
「ろっ、ロヴィーノ?」
今度の大きな影は、何時も
見ているロヴィーノだ。
2人ロヴィーノがいる。
「なっ、何やこれ。ホンマに何なん」
「フェリシアーノ、アントーニョの奴見つかったんだぞ、コノヤロー」
何々?
フェリちゃんも居るの?
もしかしてフェリちゃんも
2人とかいるんちゃう?
「兄ちゃあぁぁぁぁん!」
「トーニョ兄ちゃん心配したよ!」
泣きそうになっている
フェリシアーノが
飛び付いてきた。
只今、俺の体には
ロヴィーノ以外の3人が
くっついている。
「兄ちゃん!兄ちゃん!あっちに綺麗な湖あったんだよ!」
「トーニョ兄ちゃん、お歌を唄おうよ」
「昼寝するんだぞ!」
「パスタの材料探せよ!」
そしてそれぞれ俺を誘っている。
まさに…
「らっ、楽園やんなぁ//」
そうしてそれぞれの話を
もっとちゃんと聞こうとした
瞬間鋭い痛みがはしった。
*****
「ニヤニヤすんな!起きろよ」
「うぐぅ!?」
目を開くと腹を殴ってくる
ロヴィーノの姿。
「何や…夢やったんか…」
「うるせぇ。朝だよ。つか体動いててマジでキモかったぞ」
そう言って殴ってくる。
ああ、こんなことなら夢の中に
ずっと居たかったわぁ…
