風俗嬢はるのひとりごと -2ページ目

風俗嬢はるのひとりごと

力を抜いてゆるゆる生きてく

「あまり出勤していないみたいだね」

と、久しぶりのお客様から言われた。

いつだったか忘れてしまったのだけど、前回もだいぶ久しぶりに呼んでくれて、

その時「実は鬱になっちゃっててね。いろんなことがどうでもよくなって、と言うか…気力がなくなってね」と。


「まあ趣味みたいなもの」とは言いながら、いくつか会社を経営している人だから、大丈夫なのかな?と気にはなっていた。
その時の様子は、すっかり痩せて会話もうわの空、ところどころ記憶が飛んでいるのか話を振っても

「あれ?そうだったっけ?そうだったかなあ?」というような、沈んでいるのにふわふわしたような、つかみどころのない印象だったから。


今回のそのお客様は、元気だった頃の様子にだいぶ戻っているようで、顔つきもしっかり、体重も戻ったようでほっとした。

「最近はどうなの?」と、こちらの状況も気にかけてくれるくらい余裕が出てきたなら、本当に良かった。


「そろそろ引退かなと思っています」

「じゃあ、辞めるまでに出勤を確認してまた呼ぶよ」


そう頻回ではないだろうけれど、また呼んでもらえるなら辞めるときの挨拶くらいはできるだろう。

何のつながりもないようで、でもどこかで細々とつながっているような。


この仕事での出会いと別れを、最近はよく考える。


ある日突然いなくなる。そんなものだと思っていたけれど、


この仕事にも、マナーもあれば礼儀も義理もある。


暖かい気持ちを残して辞めていきたい。


自分がお客様からもらったものだ。