天才的なダンサーであり振り付け家であるピナ・バウシュは2009年に亡くなりました。
個人的な話になりますがピナとヴッパタール舞踊団の1986年の日本での初公演で観た「カフェ・ミュラー」と「春の祭典」はその後の私の生き方に大きな影響を与えました。
彼女の公演があれば金があろうと無かろうと、そこがパリであろうと日本であろうと観に行きました。たぶん彼女流ドイツ表現主義的な舞台が私の実存とじかに触れたのかもしれません。
youtubeで、ピナとヴッパタール舞踊団の映像はカフェ・ミュラー以外にもたくさん見れます。ただ、わたしから言えば、なまの舞台とはえらく異なります。でもやっぱり凄い。
この「カフェ・ミュラー」は舞台を録画したものではなく、テレビ用に制作されたものです。
https://www.youtube.com/watch?v=pEQGYs3d5Ys
私としてはこの映像より、ヴェンダースの撮った「PINA ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち」のDVD方が断然好きですが、でもこの映像でもピナのすばらしさは十分に伝わると思います。
映画好きな人はフェリーニの「そして船は行く」やアルモドバルの「トーク・トゥ・ハー」でピナを見ているはずです。 彼女のダンスと振り付けも是非楽しんでください。
音楽好きな人は「カフェ・ミュラー」のなかの音楽にも注目してください。パーセルの「嘆きの歌」他がとても効果的に使われています。