デジタル化が加速されている今、DXとかメタバースとか暗号資産(デジタル通貨)という流れの中で、政府はデジタル庁を開設し、デジタル田園都市国家構想を計画しています。デジタル化は時代の流れかと思われますが、その世界観は現在と大きく変わるモノになると思います。

 

こんなニュースがありました。

大阪府と大阪市が2025年大阪・関西万博の準備を本格化させている。今月1日付で共同部署の「万博推進局」を設置したほか、昨年12月には機運醸成に向けて専用サイト「バーチャル大阪」を立ち上げた。3次元仮想空間「メタバース」を活用し、開幕イベントで若手漫才師の日本一を決める「M―1グランプリ」を実況。吉村洋文知事は万博のレガシー(遺産)を念頭に「大阪国をつくる」と気炎を上げている。

 

「大阪国」聞いたことのある人も居るかも知れません。これは映画「プリンセス・トヨトミ」に出てくる「国」です。大阪は「独立国」であり、豊臣家の末裔(姫様)が今も大阪の民により護られていて、その姫に危機が迫ったとき「大阪国」はその危機を回避するために立ち上がる。というようなお話だったと思います。

 

映画で語られる「大阪国」はなんとなく分かる気がしました。しかし、実際に大阪維新の会が目指す、大阪都構想も政府が進めるデジタル田園都市国家構想も、日本の分断工作なので、個人的には受け入れ難いと思っています。

 

それはメタバースのなかにあっても同様です。バーチャルなのだから現実とは異なるし、良いのでは無いかと思われるかも知れません。しかし、それは違うと思います。

 

メタバースの世界では仮想空感と現実の世界は繋がっています。メタバースの中(仮想空間)で起きたこと、行ったことは、現実空間にも反映され、影響し合います。

 

内閣府のWEBページに、日本の未来図を描き計画した「ムーンショット計画」についての詳細が載っています。その中に、「誰もが多様な社会活動に参画できるサイバネティック・アバター 基盤」というものがあり、これはメタバースと現実世界の繋がりの中に私達が生活することを指しています。

 

メタバースの中で買い物をして、実際の商品は現実世界の自分のところへ届く。会社や学校などもメタバースの中に存在し、仮想空間の会社で仕事をして、仮想空間の学校へ登校し授業を受ける。そのようなメージです。

 

そして、このニュース

パソナグループはすでに、昨年末に遠隔地から自分の分身「アバター」を使い、販売や営業、受付などの対人接客業務を行う〝アバター人材〟を派遣する取り組みを始めている。

 

終身雇用や年功序列などを基本とする日本型雇用は、激動の時代においては人材の流動性を低下させるなど、技術革新を阻んできたとも指摘されている。

 

さて、なんか嫌な感じがしているのは私だけでしょうか。相変わらず維新、パソナは新自由主義的思想で、日本の雇用を徹底的に破壊し、さらなる低賃金化を進め、

国民総貧困化と共に、小さな政府の中で地方を分断し、利権を独占してボロ儲けする仕組みを作りたいのかと思えます。

 

新自由主義からの脱却、新しい資本主義と言いながら、デジタル田園都市国家構想にはパソナ会長の竹中平蔵氏が入っています。私企業の経営者が政府の機関に入る意義はひとつしか有りません。実際にパソナは役所や公的な施設などに多数の派遣社員を供給し、莫大な利益を得ています。

 

さらに、移民政策が進んでいますが、メタバースによる仮想空間で仕事をする場合、その人材は日本国内から調達しなくても、海外の低賃金労働者を雇いやすく成るので、パソナのように政府と繋がり、その利権を持つ企業は今まで以上に儲けることが出来ます。そして日本国民は海外の低賃金労働者と雇用を争うことになり、さらなる低賃金化が進むと思われます。

 

先の銀行法改正などにより、日本国内の企業は国際金融資本が大勢を占め、株主資本主義と低賃金労働力の定着により、多くの日本人は豊かになるどころか、搾取され続けられる奴隷のような存在になるかと思います。

 

中共や国際金融資本の参入により、土地や家屋の値段は高騰し、日本の貧しい民は土地の購入も叶わず、家も持てずに長屋ぐらしとなる。当然若者も結婚出来ず、少子高齢化も進みます。一部の企業オーナーや外国の金持ちだけが優遇される超格差社会になりそうで怖いです。

 

それが実現される頃には、DXも完成の域に達し、私達は全てを監視管理されているとも想像できます。

 

技術の進歩は素晴らしいことだと思いますが、素晴らしいと感じられる環境、状況で有ればの事であり、それが少しズレただけでも天地ほどの差が出ることも事実でしょう。デジタルの進化は必然かもしれません。そして、私達も進歩に合わせて進化していくのかも知れません。

 

しかし、私は思うのです。人間ってなんだろう? 生きることってなんだろう?と。

このまま時代が進んでいくと、人間は人間では無く成ってしまうのではないかと思います。

 

今、私達は日本の伝統と文化、父祖たちが築いて来た歴史を振り返り、他国の思想や思惑に惑わされること無く、進んで行く事が出来れば、強くて美しい日本を取り戻し、人間らしい未来に成るのではないかと考えます。

 

 

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