UN-Blog (仮)-雪だるま

お正月の一挙放送で観ました。 夜中の放送分を録画して翌日の昼間観て、3日間で観ました。 初めての一気見。 お陰で今年はお正月番組は殆ど見ませんでした。 騒がしいバラエティー番組より、こっちの方がイイです。 もっとも、このドラマも、泣いたり、喚いたり、結構にぎやかではありましたが。(笑) 
以下、ネタバレあります。


<あらすじ>


8歳で両親を亡くし、姉に育てられたソ・ヨヌク(コン・ヒョジン)は男勝りで曲がったことが大嫌いな性格。 そんな彼女を姉のヨンジョン(オ・ヨンス)は心配しながら見守っている。 ヨンジョンの夫ハ・ピルスン(チョ・ジェヒョン)は刑事で、ヨヌクにとっては頼れる兄貴であると同時に、密かに想う“理想の男性”。 彼の側にいたい一心で警官を目指すが、ヨンジョンは妹の気持ちに気付き、さらに夫の心までもが妹に傾いていることを察してしまう。



主演のヨヌク役のコン・ヒョジン氏は、堂々とした演技で、チョ・ジェヒョン氏とのバランスも良く、きっとあちらでは、若手実力派女優で鳴らしてるんでしょうね。 奇麗、可愛いというタイプではありませんが、ストレートな表情が魅力的でした。 特に、子供みたいに手放しでワーワー泣くのが可愛かったです。

ハン・ピルスン役のチョ・ジェヒョン氏は、これまでも映画、ドラマで何度か見てますが、こんなメロドラマは初めて。 メロが合うタイプとは思えませんが、さすが演技力があるから何でもこなせますね。 うだつの上がらない感じが、素敵なの。(笑) 後半の、苦悩する姿も、渋くて良かったです。

ヨヌクを一途に想うチャ・ソンジュン役のキム・レウォン氏は、勿論カッコいいし、切なくて良いのですが、チョ・ジェヒョン氏がライバルで、ちょっと可哀想でした。 役の設定といい、貫禄といい、どう頑張っても、いい所はチョ・ジェヒョン氏に持ってかれてしまいますからね。  

そして、ハ・ピルスンの同僚の刑事役で、イ・デヨン氏が出ています。 そうです、このドラマ、私的にはデヨン氏狙いで観てました。(笑) デヨン氏はね、まったく何てことないおじさんなんです。 同僚で仲間だから、ピルスンのことを心配したり、庇ったりはするんだけど、特に気が利く訳でもなく (というより、どちらかと言うと鈍感)、なるほどと思うような台詞もない。 刑事部屋で新聞読んだり、一緒に食事して普通の雑談するだけ。 一度、ピルスンが他の警官と喧嘩しそうになった時、さっと割って入ったのが唯一ちょっとかっこ良かったくらい。 完全にオーラ消しまくり~。(笑) しかし、ファンの贔屓目でしょうか、この目立たなさが、上手い! ごく自然に、その場に溶け込んでしまっているのです。 かといって、背景ではなくて、この絶妙の存在感の出し方、もしくは存在感の消し方? 良く分からないけど、ともかく絶妙なのです。 「復活」 とは違う意味で、デヨン氏の芝居を堪能しました。

あと、ピルスンの後輩の新人刑事役の人は、「兄嫁は19歳」、「12月の熱帯夜」 で見てた時は、あまりぱっとしないイメージでしたが、このドラマでは、颯爽としていて結構カッコいい役でした。 はっきりいって、キム・レウォン氏より良かったな。 まあ、これも主役の二人を見守るという得な役回りだったからだろうけど、この後輩刑事とヨヌクの友人のサンヒ (後にこの二人は結婚します。)の場面は、とても気持ちよく見られました。 サンヒも、すごく感じ良かった。

いとこ同士の結婚は駄目とか、元義理の兄弟、姉妹とは再婚はできないとか、日本とは事情が違うようで、最初はピンときませんでしたが、色々ドラマを見て何となく分かってきました。 まあ、そうでなくても、お姉さんの旦那さんを好きになって、お姉さんの亡くなった後とは言え、一緒になるのは、やっぱり抵抗ありますよね。 でも、世間の目とか、倫理観でも、結局、人の気持ちは縛れないし。 最終的には、当人の責任と覚悟の問題。 ピルスンの上司の班長さんが、ずっと何か言いたそうで、何時、何を言うのかと思っていたのですが、最後に、自分の親戚で似たようなケースがあるって話すんですよね。 でもその時には、もうピルスンはヨヌクを受け入れる決心をしていて、班長さんは、俺が言うまでもなかったな、みたいなことを言います。 これも、班長に促されて決めるとかじゃなく、周りが二人の関係を非難しても、応援しても、それとは関係なく、二人の気持ちで、二人だけで決めていくというのが、このドラマのスタンスだったのかな、と思いました。

ある種タブーを扱ったドラマでしたが、全体的に地味で古風な感じに仕上げ、際どくなりそうなところを上手に抑え、後味の良い結末になっていて、良く出来たドラマだと思いました。