先日行われたdormerのライブから
『平穏』の動画がアップされました。
坂東氏が”平穏”と名付けたこの曲では、親しい人が平穏に過ごせるようにという
ささやかな願いすら、混沌とした社会の濁流に呑み込まれてしまうことを
テーマにしています。
人間は現在を喰い散らかして歴史を刻み、大小に関わらず争いを繰り返すのが
当たり前だけど、その社会から距離をおくのもいいし、大切な人の幸せを願うのもいい。
しかし、権力者と民衆が望む世界の激しい温度差に油断していると、
いつのまにか飼い慣らされてしまうということの、どこか釈然としない
苛立たしい気持ちを表現しています。
DORMER / Serenity (平穏)
Filmed by Taiki Ogawa
Directed by Shu Nagaoka
楽曲はギターリフ、ドラム、ベースのリズムが繰りす"Minimalism"と
そこから生まれるサウンドに"Shamanism"の要素を取り入れた
dormerが表現する"Rock Music”です。
こちらが平穏の歌詞です。
この曲は古語を元に作られています。
平穏
尊来 いざうれ
老概 あざれる
淀んだ感じ益し
後来語る帥
もうだいぶそんな鷺足(さぎあし)
輸納偽平の景色
世は何処へ 存外 静かで
君の想音 俚耳異なれ
彝倫喰らう 彝倫喰らうすり
愚論障ふ 愚論障ふ糸綸
乱す不和 乱す不和の史
義民すら 義民すら彼へ
対訳
さあ 敬いの心を
古く誇り高い風格は荒れ果てた
淀んだ空気は増していくばかり
将軍は先のことばかりを語っている
永い間そんな足踏みを繰り返して
偽りの平和を運び込むだけの風景
この世はどこへ向かっていくのか 思いのほか静かで
君の心の言葉に妙な雑音が混ざらなければ良いのに
歩くべき道をスリがさらっていく
くだらない論説が細い光が育つのを妨げる
解り合えなかった歴史
正論すら遥か彼方へ
次回もこの神楽音のライブから動画をもう一曲アップします。
dormer
Hiroyuki Bandoh / Vocal.Guitar.
Shu Nagaoka /Guitar. Sampling.
Satoshi Otsuki / Bass.
Keita Fujita / Drums.Chorus.