未見で「ピュアな状態」で映画を観に行きたい!という方は読まないほうがいいと思います。
あと基本的に下品なので、上品な方は自己責任でお読みください。
<あらすじ>
原始地球の生命創生期から直系の進化を遂げている黄色い生物ミニオン。寿命やどんな生態なのかは分からないが、とにかく人類発祥前の昔からいる。特に強力な牙をもつでも、賢いわけでもないミニオンの生存戦略は「最強最悪のボスに仕える」こと。恐竜時代から一生懸命ボスに仕えるのだが、いかんせん頭のよくないミニオンを手下にするようなボスたちなので、すぐにボスがいなくなってしまう。それでも俯仰不屈の精神でボスを探し仕えてきたが、19世紀にフランスのナポレオン以来、碌なボスが見つからない。ロシアの永久凍土地帯で潜伏していたが、あまりのつまらなさに1960年代には魂が抜かれた状態になっていた。そんな時、一人(?)のミニオンが立ちあがった。名をケビンという。仲間のスチュワート、ボブとともに新たなボスを探す旅に出るのだが…。
どおも、おばんです。
高校球児たちがクソ暑い中を超頑張っているのを応援しながら、
「私は野菜か!」というくらいの冷気に晒されながら、映画館で映画を観るうみこです。
普段映画館に行かない皆様は、足や腕の防寒を忘れずに鑑賞してください。
映画を観に行って風邪を引くなんて、最低の映画館体験ですからねw。
あと、高校球児の皆さんが怪我なく試合が終われるように祈っております(文系の考え。
さて、「怪盗グルー」シリーズの良く分からないバナナ星人ことミニオンズが主人公の本作。
第一作、第二作ともに観ていますが、ミニオンズはあんまり活躍していませんw。
そもそも人語を解さないので、とりあえず「ア~」って言いながら右往左往しているだけの
文字通りのコメディリリーフだったわけですが、本作はきちんと「主人公」しています。
□主人公の日常生活がきちんとあり
□目的があって、集団と日常生活から離れて冒険し
□きちんと冒険に落とし前をつけて、集団に戻る
という主人公として必要な要素をミニオン三人組は満たしております。
もちろん今回も独特のミニオン語を話していますが、必要なところはきちんと
「ナカ~マ」「バナ~ナ」と単語を話しているので、彼らの喜怒哀楽は理解できます。
むしろ、そこまで言語に頼らず感情表現を観客に伝えきった本作は本うに凄い!
正直、結構な名作にランクインするのではないかと思います。
そして、新たなボスであり、今回のヒールでもあるスカーレット・オーバーキル。
やっぱり、冒険もの・ヒーローものって敵役にどれだけ魅力があるか、
さらに敵がどれだけの悪か、という描き込みが甘いと物語の推進力が無くなって
凄いどうでもいい話に成りがちなんですけれども。
本作の大悪党スカーレットは非常に魅力的で、話を引っ張っていきます。
もちろん、悪党として悪事をガンガンする、という点もいいのですが、
不幸な生まれ育ちで、かなりエグイ目に遭いながら成長したと思わせる描写があります。
見た目よりかなり複雑なキャラクターで、だからこそ話も締まりましたし、
ハーブという、はっきり言ってあんまり役には立たなさそうだけど
100%スカーレットを受け入れて愛してくれる夫がいてくれて本当に良かったです。
そうじゃないと救いがなくて、観ている側も後味が悪くなりますしね。
子どもが観る冒険活劇の悪役としては、結構いいバランスの悪党だと思いました。
あと、バナナマンのお二人も声を当ててますけれども、これが意外といい!
本業以外の方が吹き替えをするのって、批判もあってハードルが高いと思うんですが、
お二人はちゃんと声優している!と思いましたよ。
最初、誰が声を当てているのか分からないくらい自然だったし。
もちろん粗が目立たない程度の役だった、ということもあるんだと思いますが、
キャラクターに合わせた演技をしていて、違和感はありませんでした。
・主人公三人のキャラ立ちとチーム感
・悪党チームの魅力と話のけん引力
・アクションの躍動感
・ところどころに挟まれるギャグ演出や音楽のセンスの良さ
と、冒険活劇に必要な要素はすべてそろった、中々の名作だと思いました。
正直、変な邦画よりこっちの方がよっぽど作品の出来がいいです。
おススメです。
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