渡辺正清/著
ゴー・フォー・ブローク!
日系二世兵士たちの戦場
内容
アメリカに生をうけ、
第二次大戦において不幸にも米政府に市民権を蹂躙された
日系二世たち。
人種差別主義下に日系人で編成され、
最も苛酷な欧州戦に投入された若者たちの苦悩と勇気の記録。
戦史に残る戦いを展開した
第四四二部隊と一〇〇大隊の奮闘を描き、
差別と偏見に挑んだ日系アメリカ人たちの魂を伝える。
-「BOOK」データベースより
著者が、第442部隊、第100大隊の元日系二世の兵士らと、イタリア・フランス、ドイツと大戦時の戦地をめぐる旅に出て、その様子と当時の事をからめて書かれており、読み物としての完成度も高い。
また、ドイツに占領され、日系部隊に解放されたフランスのブルイエルと言う街で、人々と話し、著者が思う「自由とか平和という言葉に日本人はなれすぎているのではないか(P180)」から始まる箇所は、おおいに共感でき、考えさせられる。
偏った思想本でもなく、無味な記録本でもない良書。
★★★★☆(★4.5)