神風特攻隊『ゼロ号』の男
大野 芳/著
内容
昭和十九年十月二十五日、
神風特攻隊敷島隊隊長関行男はマバラカット基地を発進し、
還らない人となった。
だが、
この四日前に神風特攻隊大和隊隊長久納好孚中尉は
セブ基地から出撃していた。なぜ特攻第一号は関大尉となったのか。
気鋭のライターが五年の取材、調査をへて、
“特攻神話”に挑んだノンフィクション。
当時の資料と当事者たちへの聞き取りで、神風特攻1号が、海軍兵学校出身者ではなく、学徒出身者であったこと。また、その事実がなぜ隠されたかを客観的に考察しており、なかなか面白い本であった。
昭和期の帝国海軍上層部や組織の問題の一つがまた一つ明らかに。
★★★★☆(良い)