本能寺の変 -431年目の真実-
明智憲三郎
内容
光秀の末裔がついに明かす衝撃の真実!!
名門・土岐明智氏の行く末に危機感を抱いていた光秀。
信長の四国征伐がさらに彼を追いこんでゆく。
ところが、絶望する光秀の前に、天才・信長自身が張りめぐらした策謀が、
千載一遇のチャンスを与えた!
なぜ光秀は信長を討ったのか。背後に隠された驚くべき状況と、
すべてを操る男の存在とは! ?
新事実をもとに日本史最大のクーデターの真実に迫る、
壮大な歴史捜査ドキュメント!
◆第一部 作り上げられた定説
1 誰の手で定説は作られたか
勝者が流布した偽りの真実
秀吉伝説を作った『太閤記』
光秀伝説を作った『明智軍記』
2 定説とは異なる光秀の経歴
フロイス証言の信憑性
義昭を離れ信長のもとへ
3 作られた信長との不仲説
史料が記す親密な関係
◆第二部 謀反を決意した真の動機
4土岐氏再興の悲願
土岐氏の栄枯盛衰
太田牛一が書き換えた愛宕百韻
5盟友・長宗我部の危機
長宗我部氏と土岐氏
四国問題の鍵を握る石谷頼辰
6信長が着手した大改革
信長の「唐から入り」
◆第三部 解明された謀反の全貌
7本能寺の変はこう仕組まれた
六月二日の未解明の謎
家康・順慶呼び出しの謎解き
8織田信長の企て
なぜ「家康討ち」なのか
信長の最期の言葉
本能寺から脱出した黒人小姓
9明智光秀の企て
吉田兼見の偽証
光秀が奏上した「家康との談合」
山崎の敗北、そして滅亡
10徳川家康の企て
作られた伊賀越えの苦難
天正壬午の乱の策動
イスパニア商人が残した証言
安土城放火の真犯人
11 羽柴秀吉の企て
早過ぎる中国大返し
破格の論功行賞
◆第四部 叶わなかった二つの祈願
明智氏による土岐氏再興
春日局の異例の取り立て
歴史書(歴史資料)は、後の権力者が都合よく書き換えている場合が多く、それを元に定説などという日本史学会論説以外は”とんでも”とレッテル張りが横行する中、本書は、時代背景やその時代の考え方なども考慮して、歴史を検証(著者曰く、歴史捜査)しており、興味深く読んだ。
★★★★☆(良い)
先日読んだ「信長は謀略で殺されたか」の結論「みんな天下が欲しかったから光秀は謀反を起こした」よりは、納得のいく内容であった。
「信長は謀略で殺されたか」の拙ブログ→こちら