中村晃 著/北条早雲-理想郷を夢見た風雲児-

 

 

内容

「新九郎(早雲)どの、京でも立派に頭角を現わせるものを、

なぜ駿河に恋々となさるのか?」

「京には夢がない。あるのは過去の形骸だけ。関東は未開の地。

わしの入り込める余地は十分にある。血がうずくのだ」。

―将軍の申次衆という要職にありながら、突如野に下り、

東国に新天地を目指した北条早雲。

訪れた転機に人生のすべてを賭し、

己れの夢を実現させた戦国武将の生涯。

-「BOOK」データベースより

 

 

久しぶりに戦国武将(大名)ものが読みたくなり、後北条の祖・伊勢新九郎盛時(のちの北条早雲)の話を。

 

・北条早雲の生涯について、一時期に偏ることなく描かれている良書。

・それぞれの転機における早雲の考えなども良く推測されており、司馬遼太郎の著書の様な不自然さがなく、素直に読むことが出来る。

・幕末期、庶民(農民など)を兵に採用した「奇兵隊」は有名であるが、その時代より400年近く前、すでに早雲は、太田道灌の兵を参考にし、庶民から兵を募り隊を編成している。そして、隊の名を「足軽」と呼んだ。

後の戦国大名に与えた影響は言わずもがな、どの大名も「足軽」を持った。偉人早雲再確認。

 

★★★★☆(やや良い)
読みやすいのでプラス★一つ。