猪瀬直樹/著 「昭和16年夏の敗戦」
内容
緒戦、奇襲攻撃で勝利するが、国力の差から劣勢となり敗戦に至る…。
日米開戦直前の夏、
総力戦研究所の若手エリートたちがシミュレーションを重ねて出した
戦争の経過は、
実際とほぼ同じだった!
知られざる実話をもとに日本が“無謀な戦争”に突入したプロセスを描き、
意思決定のあるべき姿を示す。
-「BOOK」データベースより
随分と前に読んだ覚えがあるが、最近、大東亜戦争(WWⅡ亜細亜太平洋戦線)関連書を数冊読んだので、
関連書として再読。著者は、金銭問題で都知事を辞任した猪瀬氏。
「なぜ?日米開戦に至ったか?」と考える人には必読書だが、小説と思って読んだら失敗するから注意。
・第2次近衛内閣時に総理大臣直轄組織として作られた「総力戦研究所」の人員構成、活動(模擬内閣による机上演習)を中心に書かれてはいるが、重要な戦略物資「石油」の備蓄量に関するところも書かれており、
勉強になる。
・現在もそうだが、縦割り行政による弊害や省益、利権、保身、空気、無知…により正論が通らなくなった世の中は本当に危険なのを再認識できる本である。
・30年以上前の本だから仕方ないが、後半は所謂戦後(占領)史観となっている。
★★★★☆</font><font size="3">(やや良い)
「総力戦研究所」について勉強になったので、プラス★一つした。