私は若かりし頃
魚屋上がりの板前をし、そして漁師をしていた時期がある。
それは、魚の原材料の良い物を追い求めた結果
漁師が一番鮮度もよく、良い魚が市場に出回る前にゲットできるからである
刺身やサラダ、お米などは原材料さえ良ければそれなりに美味しく食べることができる
もちろん、それらをどう調理するかによって善し悪しが決まるのは確かではあるが
ある程度は原材料の善し悪しが大きく決め手となる
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はたして、コーヒーも同じように考えられるだろうか?
うみぼうずにお越しになるコーヒー好きの方々の中には
自分で焙煎をする事の楽しさを知る方々も少なくない
自分で焙煎をされたことのある方には、その焙煎の難しさを知ると同時に
コーヒーの更なる美味しさに気付く方も多いはず

もちろん、粗悪な物をそれ以上に美味しく焙煎など出来ない
良い原材料をチョイスすることに超したことはない
どうしてもコーヒーと料理とを混同して考えてしまう
焙煎=調理であると

しかし、コーヒー業界から聞こえてくるコーヒーの原材料の肩書き
そららはすべて農園側の主張であり農業で言うところのJA的要望であって
調理師(焙煎)を飛び越え、一般消費者へのアピールとしてそのままでいいものなのかと
いつも思う

いいもの使ってますから美味しいですよ!
賞を取った豆だから旨いんですよ!
希少な豆だから絶品なんですよ!

以前ニュースとなった
九条ネギを謳いながらスーパーのネギだったとか芝海老がバナメイエビだったとか・・・
偽装のニュースが記憶に新しいが・・・偽装はいけない

スーパーのネギを九条ネギのように・・・とか
バナメイエビを芝海老のようにという料理の腕を売りの店だったらこんな事にはならなかったろうに・・・・
原材料の良さだけが売りの料亭って・・・・

正直にいいます
ここは港町、街で魚を食べるより家で食べた方が断然旨いです
しかし、それは鮮度だけの美味さの話
漁師時代なんかは生きたまま家に持って帰りますからこれ以上の物はないです

料理屋さんへ行くなら、板前さんの腕をふるった美味しい料理を食べたい
原材料の良さだけで決まるのであれば専門店や職人など要らない

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コーヒー豆の肩書きは全て生の豆
そのコーヒーの味を決定づけるのは焙煎(腕)なんですよ