仲良さそうに手をつないで歩いているカップルを見れば、いいなって思うし、幸せそうに笑っている家族がいれば素敵だなって思う。これは本当の気持ち。だけど、あの幸せはいったいいつまで続くのだろう。今が最高なら後は下るのみなじゃないのって冷めた目で見ている私もまたここにいてる。冬はイベントが盛りだくさんだから、一人でいるのは正直寂しい。だけど、あの前を行くカップルの、まるで壊れ物を扱うかのように女の子を大事そうに見ている男性のように、365日あんな扱いを受けていたら、私ならきっと窒息してしまう。彼女を大事にするのは結構だけど、そんな時間があるんだったらもっと仕事して出世して高給取りになって、楽な暮らしをさせてあげる方がよっぽど幸せにしてあげれるんじゃないの?なんて考えながら、ゆっくり歩く2人を足早に追い越した。
それなりに任せてもらえる仕事も増え、毎日を忙しく過ごしている私でも、9月が過ぎ、10月が過ぎた頃から、街の中に少しずづイルミネーションの煌びやかな輝きが灯り始め、それにあわせて、「絵に描いたような幸せ」を打ち出したコマーシャルやポスターがいたるところで目につくようになると、もうすぐ恋人たちの最大のイベントと言われているクリスマスが近づいてきているんだということには嫌でも気付かさせられる。美味しそうなケーキを一人で食べても味気ないし、かといってあんなのクリスチャンでもないのにお祝いしておかしい!なんて強がりを言う気にもなれない。そんなもやもやした気持ちの私に、ある時天使からの贈り物かのような素敵な出会いがあった。よく「友達以上、恋人未満」なんて表現がされるけど、それとちょっと似ているようで、少し違う。紹介してもらった彼はまさに仕事の鬼で普段はなかなか一緒に過ごすことのできないタイプ。前の彼女にも、その前の彼女にも一緒に過ごす時間が取れないことが原因で別れられている。だけど、そんなタイプが私にはもってこい。普段は私の事をするのに時間を使いたいし、毎日メールや電話なんて束縛は大嫌い。でも、イベントの時だけは一人じゃ退屈なので、世の中の恋人と同じように、一緒に過ごせるイベント限定のボーイフレンド、略して「イベ友」がいればいいのにと前から思っていたから。クリスマスやお正月の初詣、バレンタインディーなどイベント時には恋人のようにイベントを楽しむのに普段はほとんど連絡はしない。恋愛感情がないわけではないし、一緒に過ごす時間は大切に思うけど、恋人というとなんだか急に重くなるので、あくまでお互いの時間を尊重しあう、友達以上恋人未満な関係。そんな恋を友達はおかしいって言うけれど、今の時代色んな恋愛の仕方があっていいと思う。
