*らんぷ*〜第十二話〜
■これは人物名及び特定されるだろう名称を除き、全て実話である■
~つづき~
【第五章】思い出旅行(8)
紹介が遅れたが、
おっちゃんの旅館は、
一度訪れたら、
必ずやリピーターになる
不思議宿。
すべてのお客は、
決して、
旅館に満足してるわけでなく、
おっちゃんニーズ。
気前の良さ、
頼り甲斐、
はっきりした性格で、
おっちゃんは、
スター並みに人気があった。
宿泊客は、
目の前の吉野川に
ラフティングに来た
大学生や、
四国霊場八十八ヶ所巡りにきたお遍路さんが
ほとんどで、
年齢も様々。
みんなが、
吉野川に面した
テラスに集まって、
心地よい夜風の中、
グループなんて
関係なしに、
宿泊客全員で
楽しそうに
話が盛り上がっている。
僕らも
その輪に
すぐに溶け込み、
いろんな話しに
華を咲かせた。
『明日、体験でラフティングしたいんだけど、どこか初心者におすすめのとこ知らんか?』
二十歳すぎの
カップルで訪れていた
彼氏の方が
おっちゃんに聞いてきた。
『それやったら、となりのとなりのとなり辺りに、ラフティングスクールがあるから、朝一で電話しといてやるよ。そこで教えてもらったら、間違うことないだろ。』
三軒となりと言ってほしい。
『俺らな、もう何度も来ておるんやけど、初心者コースって言われるとこでも、結構流れがはようて、恐かとこあるんよ。この地図のココ辺りは、薦めらようともいっちゃならん。』
と、
男子大学生三人組の一人が会話に入ってきた。
『おまえらに聞くのが一番確かかもな。こいつら、九州から月二、三回も来とる、ラフティングバカやからな。』
『おっちゃん、なに言っとうとぉ~!おっちゃんが好きで来とぅとよ!』
『気持ち悪いわ。男に、よ-け好かれたくないわい。』
『あっはっはっはっは~』
はたまた、
年輩男性一人客の
今日訪れた霊場の話しに
聞き入る旅行者の
若い女性二人。
ほんとに皆が明るかった。
俺は、
その中で表面では笑っていたが、
心では泣いていて、
そして。。。
命を灯火とするならば、
消えかけた炎が
燃え盛る空間。
ここでは、
皆が輪になっていて、
今日会ったばかりの
見知らぬ者同士が、
昔からの
知り合いの様に
している空間。
年代の違う男女が、
気がねなく話す空間。
表面では笑っていて、
心では泣いていたが、
心の奥底で、
ここにいる皆に
感謝していた。
心から笑えた。
消してはいけない、
命の灯火。
ありがとう。
みんな。。。
~つづく~
~つづき~
【第五章】思い出旅行(8)
紹介が遅れたが、
おっちゃんの旅館は、
一度訪れたら、
必ずやリピーターになる
不思議宿。
すべてのお客は、
決して、
旅館に満足してるわけでなく、
おっちゃんニーズ。
気前の良さ、
頼り甲斐、
はっきりした性格で、
おっちゃんは、
スター並みに人気があった。
宿泊客は、
目の前の吉野川に
ラフティングに来た
大学生や、
四国霊場八十八ヶ所巡りにきたお遍路さんが
ほとんどで、
年齢も様々。
みんなが、
吉野川に面した
テラスに集まって、
心地よい夜風の中、
グループなんて
関係なしに、
宿泊客全員で
楽しそうに
話が盛り上がっている。
僕らも
その輪に
すぐに溶け込み、
いろんな話しに
華を咲かせた。
『明日、体験でラフティングしたいんだけど、どこか初心者におすすめのとこ知らんか?』
二十歳すぎの
カップルで訪れていた
彼氏の方が
おっちゃんに聞いてきた。
『それやったら、となりのとなりのとなり辺りに、ラフティングスクールがあるから、朝一で電話しといてやるよ。そこで教えてもらったら、間違うことないだろ。』
三軒となりと言ってほしい。
『俺らな、もう何度も来ておるんやけど、初心者コースって言われるとこでも、結構流れがはようて、恐かとこあるんよ。この地図のココ辺りは、薦めらようともいっちゃならん。』
と、
男子大学生三人組の一人が会話に入ってきた。
『おまえらに聞くのが一番確かかもな。こいつら、九州から月二、三回も来とる、ラフティングバカやからな。』
『おっちゃん、なに言っとうとぉ~!おっちゃんが好きで来とぅとよ!』
『気持ち悪いわ。男に、よ-け好かれたくないわい。』
『あっはっはっはっは~』
はたまた、
年輩男性一人客の
今日訪れた霊場の話しに
聞き入る旅行者の
若い女性二人。
ほんとに皆が明るかった。
俺は、
その中で表面では笑っていたが、
心では泣いていて、
そして。。。
命を灯火とするならば、
消えかけた炎が
燃え盛る空間。
ここでは、
皆が輪になっていて、
今日会ったばかりの
見知らぬ者同士が、
昔からの
知り合いの様に
している空間。
年代の違う男女が、
気がねなく話す空間。
表面では笑っていて、
心では泣いていたが、
心の奥底で、
ここにいる皆に
感謝していた。
心から笑えた。
消してはいけない、
命の灯火。
ありがとう。
みんな。。。
~つづく~
*らんぷ*〜第十一話〜
■これは人物名及び特定されるだろう名称を除き、全て実話である■
~つづき~
【第五章】思い出旅行(7)
一旦、
おっちゃんの旅館に
戻った僕らは、
しばしの休息をとった。
『夜(ご飯)はいるやろ?何時にする?』
おっちゃんに
声をかけてもらったが、
人手が足りない
おっちゃんの本業に
負担をかけてはならぬと、外へ食事に出た。
車で10分ほど
移動した僕らは、
通りがかりの
洋食屋に入った。
天然の鮎を
食べたかったのだが、
いかんせん、
長時間の移動で
疲れてた僕らは、
初日は近場でと
満場一致で店に入った。
行き当たりばったりでは
あったものの、
手作りハンバーグも
ジューシーで、
エビフライも
大きな海老を使い
プリップリでうまかった。
この店は、
来たことはなかったが、
俺が小さい頃、
徳島に
訪れてた時からある。
その記憶は残っていた。
度重なるが、
こうして大人になって、
両親や妻と子供を
連れて来ていることが
なんだか幸せだった。
食事が終わったあと、
おっちゃんの旅館に
戻った僕らは、
旅館の賑わいに驚いた。
~つづく~
~つづき~
【第五章】思い出旅行(7)
一旦、
おっちゃんの旅館に
戻った僕らは、
しばしの休息をとった。
『夜(ご飯)はいるやろ?何時にする?』
おっちゃんに
声をかけてもらったが、
人手が足りない
おっちゃんの本業に
負担をかけてはならぬと、外へ食事に出た。
車で10分ほど
移動した僕らは、
通りがかりの
洋食屋に入った。
天然の鮎を
食べたかったのだが、
いかんせん、
長時間の移動で
疲れてた僕らは、
初日は近場でと
満場一致で店に入った。
行き当たりばったりでは
あったものの、
手作りハンバーグも
ジューシーで、
エビフライも
大きな海老を使い
プリップリでうまかった。
この店は、
来たことはなかったが、
俺が小さい頃、
徳島に
訪れてた時からある。
その記憶は残っていた。
度重なるが、
こうして大人になって、
両親や妻と子供を
連れて来ていることが
なんだか幸せだった。
食事が終わったあと、
おっちゃんの旅館に
戻った僕らは、
旅館の賑わいに驚いた。
~つづく~
*らんぷ*~第十話~
■これは人物名及び特定されるだろう名称を除き、全て実話である■
~つづき~
【第五章】思い出旅行(6)
お墓参りを終えたあと、
その近くで米屋を営んでる親戚の家に挨拶で
立ち寄った。
『あらまぁ!誠一さん、いつ帰ってきてたの?』
親戚である
井田のおばあちゃんは、
突然の訪問に
さぞかし
びっくりした様だった。
『今朝着いたとこ。向こうを夜中に出てきたから早朝に着いてなぁ、朝一で祖谷温泉につかってきたんだけど、あそこはやっぱすごいねぇ。温泉もいいけど、あのロケーションが気持ち良かったよ。』
『あんなとこ他なかろうからな、もうわしは、よーいかん。わしも、あの場所は好きやけど、湯がぬるくてならん。』
『確かに、ちょっとぬるいな。昔からやったか?』
『わからん。』
『あっはっはっはっは!』
日頃無口な父。
楽しそうに話していた。
『気持ちよかったか?』
『・・・』
ママの影に隠れて、
顔だけ覗き出している
相変わらずなかれんは、
黙ってうなずいた。
ただでさえ、
人見知りな上、
都会で育っている
かれんには、
おばあちゃんの方言が
力強く聞こえ、
圧迫感さえ
感じていた様子だった。
日頃おてんばな
くるみでさえも、
出されたジュースを片手に、今日はお行儀がよい。
しばらくの団らんが続き、井田のおばあちゃん家を
後にする際、
今ごろになって、
かぶった猫が動きだし、
二人とも
うるさくなっていた。
おばあちゃんに
帰りしなお小遣いを
いただくと、
お礼を言った二人は、
ニコニコしながら
見送ってくれた
井田のおばあちゃんと
娘さんに、
いつまでも
手をふっていた。
田舎には、
独特な温かみがある。
都会にも
間違えなく
温かさはあるのだか、
気がねないやりとり、
方言や空気、
そして温もり。
なんだか、
安心ができる。
何もかも忘れ、
今までの
嫌なことだけを
捨ててきて、
この地で暮らしていたい。
そう思い始めていた。
~つづく~
~つづき~
【第五章】思い出旅行(6)
お墓参りを終えたあと、
その近くで米屋を営んでる親戚の家に挨拶で
立ち寄った。
『あらまぁ!誠一さん、いつ帰ってきてたの?』
親戚である
井田のおばあちゃんは、
突然の訪問に
さぞかし
びっくりした様だった。
『今朝着いたとこ。向こうを夜中に出てきたから早朝に着いてなぁ、朝一で祖谷温泉につかってきたんだけど、あそこはやっぱすごいねぇ。温泉もいいけど、あのロケーションが気持ち良かったよ。』
『あんなとこ他なかろうからな、もうわしは、よーいかん。わしも、あの場所は好きやけど、湯がぬるくてならん。』
『確かに、ちょっとぬるいな。昔からやったか?』
『わからん。』
『あっはっはっはっは!』
日頃無口な父。
楽しそうに話していた。
『気持ちよかったか?』
『・・・』
ママの影に隠れて、
顔だけ覗き出している
相変わらずなかれんは、
黙ってうなずいた。
ただでさえ、
人見知りな上、
都会で育っている
かれんには、
おばあちゃんの方言が
力強く聞こえ、
圧迫感さえ
感じていた様子だった。
日頃おてんばな
くるみでさえも、
出されたジュースを片手に、今日はお行儀がよい。
しばらくの団らんが続き、井田のおばあちゃん家を
後にする際、
今ごろになって、
かぶった猫が動きだし、
二人とも
うるさくなっていた。
おばあちゃんに
帰りしなお小遣いを
いただくと、
お礼を言った二人は、
ニコニコしながら
見送ってくれた
井田のおばあちゃんと
娘さんに、
いつまでも
手をふっていた。
田舎には、
独特な温かみがある。
都会にも
間違えなく
温かさはあるのだか、
気がねないやりとり、
方言や空気、
そして温もり。
なんだか、
安心ができる。
何もかも忘れ、
今までの
嫌なことだけを
捨ててきて、
この地で暮らしていたい。
そう思い始めていた。
~つづく~
