はい、番外編になります。

 

男女に限らず、夜のお仕事をされる方は偽りの設定で身を固めなければ、ストーカーにあったり、色々と恐ろしい目にあいます。

 

だから源氏名を使い、ときには出身地とかもごまかしたりして身バレを防止します。

 

嘘は嘘でも、友達同士で話を面白くして、ちょっと盛ったり、昔の話でも「投げた球が速すぎて焦げた匂いがした」とか「甲子園の場外まで飛ばした」とか…変な逸話位だったら笑い話で済むと思います。

 

しかし今回のMちゃんのケースはどうでしょうか(・・?

転職前の面談で、雑談とはいえ「存在しない新宿の美容クリニックで夜中の3時まで働いている、新卒の時から社長に目を掛けられている次期社長候補の彼氏と新宿で同棲している」…というどこから突っ込んでいいのかわからない話をどうしてしてしまっだのでしょうか?

 

まず、「私は美容関係もくわしいですよ」とアピールしたかった。

 

これはありますね。そうすれば話が弾みやすいし、意気込みも見せたかった。

 

そして「高スペックの彼氏」

他人の事だったら突っ込まれることはないので、理想を付け加えて盛に盛ったんでしょうか…。

それにしても新卒の時から社長に目を掛けられて、次期社長候補なんてマンガの世界ですね^^;


 

面談をしてくれたTさんも内部事情は全て知っていたので、口では「お仕事ができてスゴんですね」と誉めつつも、「新宿」、「余りにも遅い帰宅時間」に疑念を懐きつつも、「そんな彼を支えたい」という一言で相手が彼氏ではなくホストでは…と思ったそうです(^^;

 

 

あくまでも仮定ですが、彼女の嘘を訂正すると、「入店時から目を掛けられていて、次期ナンバーワン(店長?)候補のホストを支えている目利きのある私」が多分正解だと思います。

「彼が1位になるために支えなきゃ!」という使命感ですね。


 

別にそれが悪いことではありませんし、男だって風俗店に行きます。

稼いだお金をどう使おうが、自分の勝手ですから文句は言えません。

 

外資系の金融会社勤務であまりにもパリッとしたTさんを前にして、現状自分は人に誇れるものが無く、代わりに彼氏を使って見栄を張り、ただ全部嘘だと申し訳ないという良心から、当たり障りのない部分には真実は混ぜた。こんなところでしょう。(逆にそれが仇になってしまったのですが)

 

おそらく何も知らない人達からすれば、「そんな人に見初められるMちゃん凄いね!」「ゆくゆくは社長夫人だね」となりその時だけは鼻高々になります

田舎から出てきた女の子が都会で掴んだシンデレラストーリーなんてドラマチックではありませんか!(ただし本当であれば…)

 

しかし現実は、寄ってくるのは「お金は落とすけど(私を含むw)タイプではない男たち」に過ぎず「甘やかしてくれる好みの男」(仮)も結局はお金で繋がっている仮初の関係です。

出会いも少なければ、本当の自分を見て、心から好きだと言ってくれる人はいないのでしょう。


 そして帰るべき場所である家族からもがんばっている姿が認められなかったり、愛を享受できなかったりして孤独だったのかもしれません。

 

よく小さい子供が、いたずらをして気を引こうとするように見て欲しくて、認められたくて、つい盛った嘘を言うのが日常的になってしまったと推測されます

 

だから可能であれば、しっかり向き合ってあげて、今の仕事を頑張っている事だけでなく、昔の事、コンプレックスに思っていたことを1つ1つ認めてくれる、そんな存在や場所が彼女には必要だったのではないでしょうか。


 自分がその役割を担ってもよかったのですが、客と嬢である関係性、また何より踏み込まれる事にお互いに警戒をしていた部分もあり、難しい問題でした。


転職に関しては、少なからず気持ちはあったと思います。

 

Mちゃんの年代だと大学や短大を卒業して慣れてきたかなという位の年齢でした。

同郷の友達が東京に出て働いている姿が眩しく映り、今の自分と見比べてよく嘆いていました。

だから私の話には乗ってはくれましたが、転職活動は美容クリニックのお試しコース並の感覚で、それも途中で打ち切りになってしまいました。


 風俗のお仕事は好きでもない相手に体を晒し、奉仕するという大変な仕事です。

色々な事情がありますが、やられている女性の方は本当に尊敬します。

 

とはいえ、いつまでもその仕事が出来る訳ではなく、ある意味現在は若さを削って働いているにすぎません。

借金や学費を早く返すとか、家を買いたいからなど、目標を持っているとか期限を設けているならまだいいでしょうが。


しかしホストに言われて止む無く働いているとかですと一生養分のままに過ぎません。

いつか自分で気が付いて足を洗うか、そのままズルズルと養分のまま年だけ取って何も残らないでしょう。


取材をしてわかったのですが、年齢が高くても技術やトークが優れていればベテランになっても若い子の店でも残る人はいますが、それも一握り。

昼職と逆で年が行けば行くに連れバックは目減りし、若い時程稼げなくなるそうです。

 

Mちゃんもまだ若いから、虚言癖とか治療していけばよくなるのに、金は入るので自分で不向きな仕事だと思っている仕事をやめらず、嫌な思いもして、

ストレスも溜まって結局悪循環。せっかく稼いだお金も貢いでしまう…と。

 

自力でどうにもならないのであれば、後は玉の輿もありますが、そんな雲を掴むような仕事はめったにありません。

 

折角関わったので、下心とかは抜きにいい方向に進められればよかったのですが、自ら救いの手を跳ね除けてしまったのでは正直、私も白旗です。

 

それに紹介したTさんの前でMちゃんは私の印象が悪くなるような事を仰られた様なので、もう関わりたくないのがホンネです。

(そこは嘘でも上げないんかw)

 

今日もMちゃんはお店に出ています。

 

この前、「勤務時間が短くなったり、前日に勤務時間を変更される」というlineを貰いました。

 

新人の時は、フリーのお客さんとか優先的に付けてくれたり、新人が好きな人がいてある程度は保証されますが、そこからリピーターが着かなければ安定的に稼ぐのは難しいそうです。

なので新人が沢山入ってきたのと、リピーターが少ないのか前ほど稼げなくなって、以前働いていた地元の近くのお店にもまた出ている様です。


Tさんが言っていた「よくしてくれるお客さんの悪口をいうので、彼女はお客さん大事にできていないから仕事も回ってないのでは…」と仰ってましたがこの状況を見るとそれも当たってますね。


明るくて、話しやすく、タイマーを付け忘れたりとかしょっちゅうしてて面白い一面もあったんですけどね…虚言と盛り癖はありましたがw

 

また彼女の選んだ道にとやかく言う権利はありません。

次に進みましょう!