『アルテラシオン』=(スペイン語で)「変化」の意味

1995/7/21 リリース、売り上げ枚数14・9万枚

オリコン最高位 7位、7・31付

 

 

『雑誌 ワッツイン 1995年 末特大号』 より。

 

明菜自身による、アルバム『アルテラシオン』の解説

 

1 GAIA~地球のささやき~

動きのある曲を しばらくやっていなかったので、特に
アルバムの1曲目はノリのいいもので始めたかったんです。
あとこの曲は2コーラスで終わってしまうようにして、何度も
聴いてもらえたらなと狙っている曲でもあります。

 

2 SUNFLOWER 

この曲のタイプは今までやってきた曲とはメロディーも
リズムの感じもまったく違っていて、歌うのに苦労しました。
悲しいんだけど明るめで、せつないんだけど前向きなといった
感じを出したかったんです。

 

3 原始、女は太陽だった 

シングルとしてリリースした曲で、本当に大好きな曲です。
アルバムでは歌を新たな気分で歌い直して収録しています。
どこにもクレジットしなかったので、みなさんどれくらい
気がついたでしょうか?

 

4 TSURAI・TSURAI

リズムのノリが気持ちいいブラックノリの曲。大人っぽく少し
エッチな感じが気に入っています。

 

5 したたる情熱 

いろんな楽器が入っているので歌が負けないように頑張った曲です。
詞の内容が本当に悲しい内容なので、逆に悲しすぎないように
工夫して歌いました。

 

6 痛い恋をした

ゴスペルっぽい感じのバラードを以前から歌ってみたくて、やっと
実現できた曲です。声の出し方をファルセトにしたので、すごく
優しいイメージで出来上がりました。

 

7 NECESSARY 

昔の頃を思い出させてくれる、そんな曲です。今回のアルバムは
いろいろと冒険したので、これは期待を裏切らない曲じゃないでしょうか。
「スローモーション」の大人版という感じでしょうか。

 

8 無垢 

歌っている時は、もっと力を入れたほうが良かったかなとも思ったんですけど、
聴いてみると、いいバランスになっていたという曲です。

 

9 だからなんなの 

すごく激しい曲なので、最初はとても苦手だなぁと思っていたんですが、
周りのスタッフが盛り上がっていて歌ってみたら、アッという間に録音できて
しまった曲です。アルバムの最後はしっとりと終わりたくなかったので
ここに選曲しました。

 

 

以上が、明菜自身による9曲の解説である。デビューから13年たって、
まだ「変化」を続けようとする、歌い手・中森明菜の意志が強く感じられる作品。
この頃は、マスコミのバッシング記事も酷くて、『「アルテラシオン」とは、当時の
マネージャーE氏が、昔勤めていた店の名前だ』なんて下世話な情報を
女性誌『女性自身』なんかが毎週のように提供してくれてたっけ。

本当に、この頃の明菜は大変だったな、と今にしても思う。89年の
失恋報道、自殺未遂事件、90年に芸能界に復活してからも、「女性セブン」との裁判、
大麻騒動(マネージャーE氏への疑惑。結果はシロ)、暴露本出版、
アイセックによる訴訟、母の死・・・と悪い話題ばかり続いた。
ファンクラブも消滅し、コアなファンも、かなり離れていった・・・と思う。

だが、明菜は唄う事を決して止めなかった。
MCAビクターに移籍してからは、80年代のように爆発的なヒットのシングルは
出なかったが、むしろクオリティーの高いアルバム作品に重点を置いた、じっくりと聞ける
作品作りに専念していた、と言っても過言ではない。このアルバムは、

サーフ・ロックあり、ラテンあり、(今井美樹が重用していた作家陣による)ゴスペル・バラード、
定番の熱唱型バラード、ヘヴィメタなど、本当にバラエティー豊かな、変化に富んだ作品郡だ。

残念ながら、不摂生による為か?声が割れて、「STOCK」の頃のような声量は
無くなってしまったが、その分 歌詞=言葉を抱きしめるように唄う中森明菜の
魅力にあふれている。強さ、弱さ、儚さ、冷たさ、温かさ、そしてエロティシズムまで
感じさせる、歌姫の表現力には、ただただ脱帽。
今聞いても、遜色の無い歌ばかり。

 

メモ

 

・ジャケット&歌詞カードの撮影は、モロッコにて撮影。フランス経由で行きました。
 (予算オーバーの800万円かかったとの噂。)
・曲の最後には、モロッコの町の雑踏の音が収録。(「クリムゾン」ぽいですねぇ)
・歌詞カード「だからなんなの」の所には、「UFO」?らしき物体が!
 当時TVの、いくつかの番組で話題になりました。
・今回のアルバムのコンセプトは、『人に任せる』ということ。
 ジャケット写真のセレクトも、選曲も、全部スタッフやマネージャーに任せて
 「歌」のみに専念したとの事。自分の好きな事だけ、自分の趣味だけを
 やりたくなかったから、との事。
・当時のマネージャーE氏のお気に入り曲は「無垢」との事。
 この歌の作曲は、『花よ踊れ』を作曲した羽場さんです。
・このアルバムを最後に、明菜作品(CD)は、オリコン・チャートの
 TOP10入りは、7年間なし。(2002年の『歌姫2』で復活!)