梓side
放課後、佐江ちゃんが部活までの間、4人で話していた。
「今日、有華先生、会議で遅れるんだって…。」
「残念だったね。」
「まぁ、佐江だって有華先生に会うために部活してるわけじゃないけど、居ないと寂しいじゃん。」
「本当に増田先生好きだね。」
「付き合っちゃえよ!」
「付き合っちゃえって言うけどさ、有華先生だよ?彼氏いたっておかしくないじゃん。」
「無理だって?」
「そういうこと。」
「たかみなは?好きな人いないの?」
「いないよ。いないいない。」
目が泳いでるけど、いるってことでいいのかな?
「いるだろ。誰?」
「優子、目が怖い…。」
「誰だ!吐け!」
「…秋元先生。」
「えっ!?あのゴリラ?」
先生に向かってゴリラって…
「秋元先生はゴリラじゃないよ。」
「たかみなは秋元先生が好きなんだぁ。ふぅん(-∀-`)」
「優子、何企んでるの?」
「何も。」
何か企んでるのははっきりわかる。
優子があの顔してるときは何か企んでるか小嶋先生のこと考えてる。
今の話の流れからして何か企んでる。
「優子って変なことしか考えないんだもん。
私、梅田先生にワーク提出してくるね。」
「お願いがあるんだけど。」
「何?優子。」
「梅田先生に、増田先生って好きな人いるか聞いてきて。」
「いいよそんなこと聞かなくて。」
「何で梅田先生に聞くの?」
「仲良いから知ってそうじゃん。」
「ちょっと優子!」
「聞くだけ聞いときなよ。」
「…聞くだけだからね。」
「了解。」
教科係としてワークを集めて梅田先生の所に持っていく。
《コンコン》
《ガラガラ》
「失礼します。」
「大川さん、ありがとう。」
「あの、増田先生って好きな人いるかとか知ってますか?」
「…聞いたことないな。」
「そうですか。ありがとうございます。
じゃあ、失礼します。」
「待って!」
梅田先生に腕をつかまれて引き戻された。
「何ですか?」
そしてキスをされてカバンを取られた。
次の日。
私は変わらず学校に行った。
授業だって変わらずに受けた。
でも梅田先生の授業はちゃんと受けれなかった。
「梓、何見てるの?」
「何でもない。」
「次体育でしょ?行こう。」
「う、うん。」
「たかみなってさ本当にわかりやすいよね。
秋元先生が担当だからでしょ。」
「そうだよ。悪いか。」
「別に。」
それからしっかり授業を受けて放課後になった。
でもたまに、たかみなに指摘された紙を見てた。
とにかく、梅田先生の気持ちが知りたくて、英語科準備室に向かった。
《コンコン》
「どうぞ。」
「失礼します。」
「…大川さん。」
「昨日のことを聞きたくて。
…何であんなことしたんですか?」
「…。」
「私、梅田先生のこと好きだから最後まで 「大川さん。」
「はい。」
「嫌なら教科係、誰かに代わってもらってもいいから。」
そういうと、梅田先生は部屋を出て行ってしまった。
帰るしかなくなって部屋を出て下駄箱に一番近い階段を降りて行く。
「大川さん?」
「秋元先生。」
「何かあった?」
「え?」
「暗いし、いつも高橋さんとかと一緒にいるのにいないから。」
「何でもないです。」
「何でもないことないでしょ。
言いにくいこと?」
「本当に…大丈夫…ですから…
」
「ちょ、ちょっと!」
「才加ー。…え?何かあったの?」
「にゃんにゃん、悪いんだけど大島さんたち呼んできてくれない?」
「わかった。」
優子たちが来る間、秋元先生は泣いている私をずっと落ち着かせてくれていた。
優子とたかみなが来ると人が居ない所まで連れて行ってくれて話を聞いてくれた。
私は昨日あったこと、今日のこと、紙のことも全部話した。
「紙って?」
「この紙です。」
【本当にごめんなさい。
嫌なら教科係代わってもらってもいいし、無視してもらってもいいです。
梅田】
「なるほどね。
2人とも大川さんと一緒にいてあげて。」
「秋元先生はどうするんですか?」
「にゃんにゃんの所。」
「わかりました。」