まったく酷い目にあったものである。流行病にかかって生死の間を彷徨ってしまった。流行に鈍感なこの私がまさか、などと冗談を言う元気が戻ってきたのはつい最近のこと。過去に何度となく患ってきた肺気胸の傷跡が疼いて苦しい思いはしたけれど、タイムスリップが日常茶飯のこの私だから生死の間を彷徨ったところで大して戸惑いはなかった。

 さて、人は何度も生まれ変わるという話。細かい説明は置いといて、現在が魂の修練の場であると上手いこと言った人がいる。何度となくタイムスリップしたり生死の間を彷徨ってきたりすると、現在の辛さが骨身に染みる。それでもきっと来世には、今よりちったあマシな暮らしが待ってると思うんだよね。何故なら自分が過去よりも少しはマシな人間になってる実感があるから。


 後遺症? あるのかないのかよくわからんですな。倦怠感は以前から慢性的だったし、眩暈も持病からきてるだけだと思うし、肩やら腰やら膝が痛いのは運動不足からきてるだけでしょう。そう、元々ボロボロなんよね、ハードボイルド小説に出てくる探偵みたいに。


 復帰して、久しぶりにカラオケで歌ってやろうと出かけたら、いつものカラオケハウスは潰れてた。仕方がないからドライブでもと国道をひたすら走っていると、自然と口ずさんでいたのがタイトルの「天井裏から愛を込めて」。

 すっかり弱っちまった私の肺では、もうまともに歌うことはできないけれども、それでも歌うと元気が出てきたよ。やっぱアンジーはイイネ。


 ありがとう!


 じゃあまた近いうちに。