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昨日ライオンズは悔しい逆転負けとなったがそのキッカケを作ったのはこの男だった。


佐伯 貴弘


昨年まで横浜一筋18年でチーム名が大洋ホエールズから横浜ベイスターズに代わった1993年に入団以来正真正銘の「ミスターベイスターズ」として横浜ファンから愛されてきた。


しかし昨年は尾花監督の構想から完全に外れ入団以来最低の10試合、1安打しか打てず戦力外通告を言い渡された。


一時は台湾球界からコーチ就任の要請を受けたが現役一本にこだわりこれを拒否。その直後中日から獲得のオファーがあり程なく移籍が決まった。


昨日のヒーローインタビューでも佐伯は中日への感謝の言葉を述べ時おり涙ぐむ場面も見られた。


佐伯は横浜時代からそうだが自分にストイックな部分がありチームを強くする気持ちが他の選手より強い分彼にとって叱咤激励を言ったつもりが誤解を招くことも多く、横浜ファンの中にもアンチ佐伯ファンも多く存在していた。


象徴的だったのは2003年の終盤、佐伯が週刊ベースボールの人物像コーナーの中で「僕は横浜の選手を批判します、本気で皆の甘ったれた意識を変えない限り横浜は絶対強くなりません」 と紙面を通じてチーム批判をしたのはある意味衝撃的だった。


佐伯は昨年、戦力外通告後一軍でのお別れ打席は行われず二軍のホーム最終戦で行われた。


現在広島に在籍している

石井 琢朗と比べたら対照的な感じになったが佐伯はそれでも満足だった。


佐伯は中日移籍決定直後に昨年限りで消滅した湘南シーレックスのファン感にゲストとしてベイスターズファンに最後の挨拶をした。


この男はどれだけベイスターズを愛していたのか改めて再認識した。


昨年中日はセ・リーグ完全制覇もシーズン通して左打者不足に泣かされた。


そこで経験豊富な佐伯に白羽の矢が立ったのであろう。


開幕から10打席近くノーヒットだったが昨日移籍初安打含む5-4と大爆発だった。


中日は開幕当初は出遅れたが5月には調子を取り戻しなんだかんだで現在は2位に付けている。


去年中日に足りなかった最後のピースを佐伯が埋められ怪我人が戻りベストメンバーになればいよいよ落合中日が本気で牙を向く時だろう。