ふうたが亡くなって、我が家の雑種犬うめちゃんはひとりっ子になった。



寂しそうな様子はなく、淡々といつも通りのうめだった。

リビングに放置していた上着をふうたと見間違えたり、床に置いているクッションをふうたと見間違える以外は、少し寂しいながらもいつもと変わらない生活をしていた。

そんなある日、夫からネコの譲渡会の話が出た。驚いた。これまでは、私が出会ったネコを家族に迎え入れていたので、夫はネコに対して受け身だと思っていたのだ。まだ、ふうたが亡くなったばかりだから、まぁ、様子見位で行くのは良いか…という位の気持ちだった。


我が家は長いことネコと暮らしてきたから、貰い手が見つかりやすい仔猫よりは大人の猫を…という気持ちがあった。訪れた譲渡会会場では、その日は仔猫しか居なかった。春に産まれた子達だ。2〜3匹ずつケージに入れられて、リラックスしている子もいれば、ギュッと集まって団子になっている子もいた。


いったい、どういう流れだったのか?2匹迎え入れる流れになっていた。帰宅後に夫に尋ねたところ、1人だけで引き取るよりも寂しくないだろうから…とのことだった。たしかに、皆んなでギュッと寄り集まっている姿を見ると、1人だけばらばらにするのは可哀想な気がした。


話は戻って、これまでは自分の前に現れたネコ達を家族に迎えていた流れの中で、自分からこの子を…と決めることは中々できなかった。

最終的に、保護主さんの家で産まれた4兄弟の内の2人を迎えることにした。

家主が居なくなった我が家のケージに、新しい主がやってくるのだ。



あまりにも早い展開でちょっと戸惑ったが、我が家で2人迎えることで、また、保護主さんが新たに保護できる子が居るのであれば、それで良いと思った。



さて、名前はどうしようか?