外国語を学ぶための
言語学の考え方
黒田龍之助
中公新書
2016年2月25日
言語学で有名な黒田先生の本です。
ご専門はロシア系の言語だそうで、英語一辺倒じゃない新鮮さがありました。
言語学がどういうものなのかを平易な文章で説明してくれてわかりやすかったです。
影響を受けた学生が「言語学だけ」を学ぼうとする姿勢には難色を示されています。
どうも、学生が言語学というものに夢を見すぎていて、肝心の言語そのものの理解やスキルが低いことに対しての苦言ですね。
それには大きく共感。というか、言語学だけ学ぶって不可能じゃないかと思うんですが…。
あと、言語を理系的に分析し切り刻んでしまうような研究にはイマイチ乗り気でないご様子。
わかりますよ。言語ってもっと有機的なものであって、その生きているからこそ不安定な部分にロマンを感じてしまうのだ。笑
役に立つような情報やデータ系の文章ばかりではなく、もっと小説やらドキュメンタリーにも触れてほしい、楽しんでほしい、と。
といいつつ、私は機械的に文法処理などするのも好きです。日本の古典の品詞分解大好き。数学にちょっと似てる。
さすがにそればかりだと息が詰まってしまいますが。