手紙読んでくれていますか?
最初は君からの手紙を受け取ったところから始まります
田島君とは中学の3年間で3回ほど言葉を交わしただけです
だから なぜ 君が私に手紙をくれたのかがとても気になっていました
君に手紙で言われる前に 私も誕生日が一緒だということを知っていました
50年近く前のことですから 詳細は全く覚えていません
君の顔もよく思い出せないんです
ですが 君から手紙が届いたということを忘れることはありませんでした
そうです あれからずっとです
告白されたわけでもないのに なぜか 心に残る出来事でした
またちょっと聞いてください
自給自足の暮らしをするという私の志の話です
この前友人に話してみました ふたりです
ひとりはこう言いました
「わかるよ、いいことだと思う。でもちょっと遅すぎるんじゃないかな。
思ってるほど体もう動かなくなってるよ」
もう一人はこう言いました
「反対だね。そんなの無茶だよ。孫できたらそんなこと言ってる場合じゃなくなるよ」
ふたりともある意味愛情をこめて言っています
でもね 田島君
私の胸にはもう 畑を耕している私の姿がありありと存在しているんです
ここで止めたら後悔しか残らないような気がします
実はこの前旅に出ました
あこがれの地に行ったんです
この土地で暮らしたいと思う土地です
感動がたくさんありました
今度その時のことをまた手紙に書きます
どうか読んでください
黙って聞いてくれるのは田島君だけですから
今日はよく晴れていました
気温が高くなる日が少し後に来るらしいです
体調管理してますか? ご自愛ください