熊野古道の里山、「近露」の秋の風景。

 

 

神秘の霊地、熊野三山に通じる参詣道の一つ、中辺路ルート。

 

 

中世の頃は、中辺路の宿所として、ここを多くの旅人が利用したようで、

 

 

平安時代の歌人、藤原定家の参詣記をはじめ、いくつかの中世参詣記には、近露宿所についての記述があるようです。

 

また、

平安時代の実在の人物、花山法王の旅姿を模したものと言われている「牛馬童子」の石像もあります。

熊野古道の告知でご覧になった人もいるのでは。。

この石像は高さ50cmと小さいためか、とても可愛く親しみやすい石造です。

 

 

石像のモデルの花山天皇(968~1008)は、藤原氏全盛期に17歳で即位し、

在位2年を足らずの19歳の若さで退位、出家し、法皇となった人です。

 

わずか2年足らずで退位することになったのも、藤原氏の政争によるものだとされています。

 

花山法皇の逸話としてさらには、安倍晴明(921~1005)とさまざまなかかわりを持っていたようで、
 二人とも、那智の山中に千日こもって修行をしたと伝えられ、二人とも、前世では大峰(吉野と熊野を結ぶ山脈。修験の山)の行者だったと伝えられています。

 

小さな石像には、沢山の物語が詰まっているのですね。。

 

 

近露には、美術館もあります。

周囲ののどかな風景とスタイリッシュなデザインの建物が見事に調和されていました♪

 

 

 

歴史あるのどかな秋の里山風景でした♪