久々に南インドレポートの続きです。
今回はケララの市場で見つけたちょっと不思議な物たちを。
まずは不思議、ってほどでもないですが野菜の数々。
見たところ、瓜類が多彩なほかは、意外と日本と同じような野菜が多いです。
もちろんドラムスティックとかココヤシとか青バナナとかアムラーとか
そしてなんといってもカレーリーフ、このあたりが普通に売ってるのを見るとドキドキしちゃいますけど。
種類自体はそんなに多いわけではないようですね。
日本のように次々に新顔の野菜がデビューするというようなことはあまりないようですが、
中華料理の影響でヤングコーンがニューフェイスとしてプチブームだそう。
インドの野菜は総じて水分が少なく、その分組織がしっかりしていて味が濃い印象です。
生食とか「さっと火を通す」という調理法があまりないから、
日本のように柔らかくみずみずしくという方向には品種改良が進まないんでしょうね。
特にオクラとタマネギは、日本でも同じような物が手に入ると料理の仕上がりが
格段に良くなりそうな気がします。
さすがコチ、海沿いの町だけあって肴が豊富です。
このフィッシュヘッドだけの写真では伝わらないでしょうが、意外と新鮮な状態で並んでいました。
ただ氷に当てたりとかの鮮度保持の工夫はいっさいしていないようなので、
これはもう産地が近いというそれ以上でも以下でもないですね。
魚種はそれこそアジやイワシ、シイラ、鯛、マグロ、トビウオ、マナガツオ、サワラ、サバ、イシモチなど
日本の近海魚とかぶりまくっていてなんだか不思議です。
南の国なんで沖縄みたいなカラフルな魚を想像してしまうかもしれませんが、あれはあくまで珊瑚礁の魚なんでしょうかね。
にしてもこの写真のような感じでフィッシュヘッドだけで売ってるってことはフィシュヘッドカレー的なものが
ケララにもあるんでしょう。ホテルやレストランでは見たことなかったからあくまで一部の家庭料理だけで
使われているんでしょうか。是非いつか食べてみたいものです。
肉が売ってます。
サイズなどから判断するとどう見てもヤギや羊ではなく牛肉です。
インドでは牛肉は絶対食べない、という有名なガセネタがありますが
少なくともケララではこうやって堂々と売られていますし、おいしい牛肉料理も実際にあります。
もっともケララはクリスチャンが多いので、食のタブーに比較的寛容という面もあるようです。
なんにしても「インドでは**です」みたいな言い方は「インドの特定の地方の特定の階層では**なこともあります」
みたいに読み替えないといかん、ということでしょうね。
これはちょっと驚きました。
干し魚や干し海老が売ってます。そんな話聞いたことありませんでした。
干し海老はイメージ的にまだわからんでもないんですが、
干し魚のほうはクサヤとか中国のハムユイみたいな匂いがします。
つまりあきらかに発酵しているんです。これがどうやったらインド料理になるのか全く想像がつきません。
ていうか小泉武夫先生も石毛直道先生もインドには魚介類の発酵食品は存在しない、
って確か言い切っていたような・・・。
どこかでこのインドクサヤの料理が食べられる所はあるんでしょうか。
あるのなら次回は草の根分けてでも探したいところ。
師匠、渡辺玲先生です。
さすがこの風景に溶け込みっぷりったらないです。