◎ドラギECB総裁、国債買い入れの枠組み公表へ。
◎買い入れ規模や利回りの目標は公表しない見通し=関係筋
◎政策金利は今回、議論の対象にはならない見通し。
◎ECB理事会の金利発表は1145GMT(日本時間午後8時45分)。ドラギ総裁の会見は1230GMT(同午後9時30分)から。
[フランクフルト 6日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は6日の理事会で、国債買い入れの枠組みを提示する見通し。ECB内部でも意見が割れるなか、ドラギ総裁は就任以来最も重大な決断を迫られる。
国債買い入れ再開は、債務危機への長期的な対応策がまとまるまで時間をかせぐ上で不可欠とされている。「ユーロを救うために何でもする」と表明した総裁が約束を果せるのか、市場は固唾を飲んで見守る。
ドイツ銀行の欧州担当シニアエコノミストであるジル・モエク氏は「期待感が非常に高く、今回の理事会は極めて重要だ。ECBが市場の期待に応えなければ状況は再び悪化するだろう」との見方を示した。
ドラギ総裁は8月2日の理事会で、スペインとイタリアの国債を買い入れる方針を示した。ただし、実際に買い入れを行う前に、その国がまずユーロ圏の救済基金に支援を要請することなど、厳格な条件をつけた。
2人の中銀関係筋が5日、ロイターに明らかにしたところによると、ドラギ総裁は国債買い入れの枠組みは公表するが、その規模や、利回りスプレッド・金利水準の目標といった詳細は明らかにしない見通し。
関係者の1人は、ECBは買い入れにはケースバイケースで対応し、注意深く監視する方針だとしている。また別の関係者は、最初に大規模な買い入れを行うという「衝撃と畏怖」型の戦略はとらない、と述べた。
また関係筋によると、ECBは新たな債券買い入れプログラムの下で買い入れる債券で優先債権者待遇を破棄する用意がある。つまり、債務不履行(デフォルト)時に民間債権者と同等の扱いになるということだ。
<バイトマン独連銀総裁の説得が鍵>
ECBによる国債買い入れについては、強硬に反対しているバイトマン独連銀総裁が納得できる案をまとめられるかどうかが鍵を握る。
バイトマン独連銀総裁は、債券市場に介入することはユーロ圏諸国への財政支援というECBのタブーを犯すことになるとして、強い懸念を表明。一方、他のECB政策当局者の間では、ユーロ圏危機の悪化を防ぐには、スペインやイタリアを支援することが急務との考えもある。
<政策金利は議論せず>
関係者の1人は、今回の理事会は国債買い入れに時間を費やすため「政策金利について議論している暇はない」との見方を示している。
ただ、政策金利は動かさないものの、銀行がECBから借り入れる際に差し出せる担保の種類の拡大は決定するとみられている。
ECB理事会の金利発表は1145GMT(日本時間午後8時45分)。ドラギ総裁会見は1230GMT(午後9時30分)に始まる。