第97回 個性の深淵を探る その1 | 三國志14の武将データで統計とってみた まとめブログ

三國志14の武将データで統計とってみた まとめブログ

「三國志14の武将データで統計とってみた」
Twitterに投稿したものに加筆修正したまとめブログです

基本的にこのブログは、

武将データを机上でいじった結果についてあーでもない、こーでもないと与太話を進めていくものであって、

実際にゲーム上で検証などはほとんど行っておりません。

 

ゆえに、マスクデータなどのゲーム上では明らかになっていない差異が実は存在していた、などという事態になると、記載内容に誤りがあると言うことは珍しくなく、

例えば、

「固有個性「奸雄」は「驍将」「勇将」「剛将」「督将」の効果を併有し、さらに機動まで上げる」というようなこと書いてあったりします。

 

これは、個性の説明文(ゲーム内でユーザーに対して明らかになっている情報)から考えると正しいのですが、

実際のデータを細かく比較して検証していくと、実はそうではない、ということがわかります。

 

実のところ、個性については同じような説明文でも微妙に効果が違うのではないか、という雰囲気は感じていた(だって戦法の方は同じような効果でも細かい差異がありますし)のですが、

個性の効果に差があるとして、それは段階的なものなのか、連続的なものなのか、

あるいは効果が別の因子の影響を受けているかどうか、

はたまた驍将と掃討など、似たような効果の個性は同じシステムによって効果量が決まるのがどうか、

 

...などなど考えていくとあまりにもプレイヤーサイドでは知りえない前提条件が多かったため、

具体的に比較検証することはしないできました。

(まあ、ここまでを要約すると、「めんどーくさいので検証はしませんでした」ということになります)

 

さて、そんな折、先月のアップデートで新個性の作成が可能になったわけですが、

新個性が作成可能になると聞いて一番最初に思ったのが、

これで個性の詳細がさらに明らかになるのでは?ということでした

 

↓実際にこんなことツイートしてるし

 

 

で、実際に編集が可能になったわけですが、

現状は私の希望に沿う作りにはなっておりません(苦笑)

 

しかし、もしこの新個性編集モードのシステムで、既存の個性が作成されているとするならば、

(=新個性編集で既存の個性を再現することができるのであれば)

個性効果の詳細を明らかにするという意味では、かなり大きな前進です。

なぜなら、考慮すべきことが大幅に削減され、シンプルな考え方ができるからです。

 

(ここまでの要約「新個性編集モードの陰で検証しやすくなったよ」)

 

 

 

というわけで、(長い前置きですみませんでした) 今回から何回かにわたって、

個性の細やかな違いについて検証していきたいと思います。

 

検証として比較的簡単なのが、

自軍部隊の能力を上下させるものです。

なにしろ部隊能力は個性の補正分も含めて数値で明示されていますからね。

 

この能力上昇効果ですが、

全能力、攻軍、攻城、防御、破城、機動の6項目について、全能力は1~4、残りの項目は1~6までの効果量を決定することになります。

この効果量は、発動条件を問わずに一定となっていますので、

「すべての部隊能力変化系の個性でこの効果量が定まっている」という仮定が成り立つとするならば、

実にシンプルであることになります。

 

実際に、兵力1000、士気60、統率(を含むすべての能力値)50、魚鱗陣形で、地域効果が2(隣接地域1+自領内)である自領内に部隊を展開した場合(具体的には「黄巾の乱」シナリオの士燮に個性を調節した新武将を所属させて確認)の結果がこれです。

実際に細かく比較していくと、

「部隊の条件が同じならば能力の変化量の大小は、効果量のみに依存する」という、非常に重要なことがわかります。

 

まず、発動条件は能力の変化量に関与しません。

つまり、周囲味方部隊に発動するであろうと、自部隊が艦船・兵器陣形以外のときに発動するものであろうと、退却時に発動するものであろうと、効果と効果量が同じであれば、すべて同じ上昇量になります。

また、全能力上昇と各能力上昇とでも能力上昇量は変わりません。

全能力(効果量2)と、攻軍上昇(効果量2)とでは、攻軍上昇量は同じとなります。

 

具体的には、統率50の武将が士気60の兵1000を率いて魚鱗陣で出陣すると、

その能力は機動14、攻軍431、攻城186、破城6、防御432となります。

 

ゲーム画面的には白文字であらわされる能力値ですね。

これに種々の補正が青(プラス)または赤(マイナス)で加算されますが、

個性の効果および効果量によって変化するのはこの青/赤の補正値のみです

(なので表中でも青文字表記にしてみました)

(画像はイメージです。文章中の条件とはことなります)

 

また、効果0なのに補正があるのは隣接地域効果等のためです。(攻軍、攻城、防御にのみ補正)

この補正は個性の有無や効果によらず一定ですので、

個性による純粋な上昇量は、攻軍上昇で効果量1なら、57-34=23となります。

 

補正値(隣接地域効果込み)は上記の表とグラフのようになり、個性の補正値単独では比例関係を持っていることがわかります。

つまり、効果量1と効果量2とでは実際の上昇値が倍違うということになりますね。

 

なお、小数点以下の扱いなど不明な点も多いですが、

どの能力値においても、

[元の能力値(白文字の能力値)の約5.4%]×[効果量]=[補正値]

という概算がなりたちそうです。

 

ちなみに、難易度によって部隊能力には補正がかかりますが、

これは敵(自分以外の勢力)部隊にプラスの補正がかかり、自軍にマイナス補正がかかることはありません。

 

最初の仮定通り、

「既存の個性も新個性モードと同じシステムで作成されている」のであれば、

あとは同じ条件で既存の個性を発動させてあげれば、その効果量はおのずとわかります。

 

攻軍や防御が+81なので、曹操の固有個性「奸雄」の効果量は2としてよさそうです。

 

奸雄と同様の効果を新個性で作るなら、

新個性編集モードで、

発動条件:味方影響範囲

部隊条件:艦船・兵器以外

効果1:全能力増減

効果量:2

効果2:なし

となります

 

関羽の固有個性「神将」は攻軍と防御+174ですので、ともに効果量6相当と推定できます。

もともとかなり強力な個性であると言われていましたが、攻撃と防御だけなら、奸雄の3倍補正であることが裏付けられました。

 

神将は

発動条件:味方影響範囲

部隊条件:部隊

効果1:攻軍増減

効果量:6

効果2:防御増減

効果量:6

となります

 

ここからは汎用個性です。

驍将、勇将、剛将、督将と一気にお見せしましたが、

驍将は攻軍+104、勇将は攻城+46、剛将は防御+104ですので、いずれも効果量は3となります。

督将は破城+1で、これだけだと効果量3~5までありそうですが、○将シリーズでの足並みは当然そろっているでしょうから、督将も効果量3でよさそうです。

 

発動条件:味方影響範囲

部隊条件:艦船・兵器以外

効果1:各能力値増減

効果量:3

効果2:なし

 

(↑試作7ちゃんはこんなナリをしていますが、15歳の女の子です)

女性専用個性である応援も見てみましょう。

能力上昇は「奸雄」と全く同じで、これも効果量2であることがわかります。

 

但し、(応援だけに限らず)女性専用個性は、その発動条件(+所有条件)が現状の編集モードでは再現できません。

残念ですね。

 

いわゆる○将系がすべて出そろったところで、再度比較しますと、

奸雄および応援は全能力上昇効果ではあるものの、

驍将~督将までの一点突破型のものと比べると、補正効果が弱いことがわかります

(補正効果が2と3なので、奸雄と驍将では攻軍の上昇量が1.5倍違うことになります)

かたや、神将は攻軍と防御の効果量が6であり、、驍将と剛将それぞれの倍の補正効果があります。

加えて、対象部隊が条件の「艦船・兵器以外」が解除されるという完全な上位互換であることの裏付けが取れました。

 

次回は自部隊能力上昇効果のある個性を中心に、詳細な効果量を調査していきたいと思います