ということで、ステラバスターが完成したわけですが。
まとめると、この曲は、もとは別々だった3つの構想をひとつに集約してることになります。

・「ステラバスター」というタイトル
・「子どもの頃の夢を思い出せ!」というテーマ
・くるりの「ワンダーフォーゲル」みたいな4つ打ち

こんなんして曲ができることは、ぼくの中では良くあるんですねー。



ではでは、このブログらしい(?)、
音楽的な視点から見た曲解説をしていきましょうー。
かなり専門的な知識が必要になりますので、分かる人だけニヤニヤしてください。
曲を聴きながらどうぞ。デモですが。→http://www.myspace.com/earthbound1989/

まず、4つ打ちという大枠があるわけですが、
4つ打ちロックってここ最近のトレンドだったりすると思うんですよ。

その流行に乗ってしまった反動としてなのか、
この曲はぼくの曲の中でも特にトリッキーなコード進行に溢れてます。
こんな時代との距離のとり方も、非常に自分らしいなぁと思ってます。

メロディで全体的に言えるのは、とにかく食いまくってます。
シンコペーションというやつです。
ぼくのメロディは何かと食いがちなんですが、この曲はかなりだと思います。
バスドラが常に4分というところから、自然にそうなったのかも。

イントロのリフは単体で聴くとかなりロックな感じ。ストーンズとかに出てきそうな。
こういうのも4つ打ちとのバランス感覚ですかね。
進行は[Bb→Eb→Bb→Ab]。ミクソリディアン・モードです。ロックですねぇ。

Aメロのコード進行は、[Bb→C/Bb→Ebm/Bb→Bb]。
これは、ドラゴンクエストIIの「果てしなき世界」という曲のAメロからの引用です
(3人目を仲間にした後のフィールド曲)。
Bbから始まって、ベースがひたすらBbをキープしたまま(ペダル・ポイント)、
上2声だけが半音で動くというイメージです。かなりピアノ的ですね。
こういうピアノ特有の進行をあえてギターバンドでやっちゃうのが好きなんです。

Aメロ2回目のコード進行は、[Bb→Em7(b5)→Ebm→Bb/D    Gm→C7→Cm7/F→Bb]。
進行の軸はあまり変えてませんが、ベースが動くことでよりアクティブなイメージになります。
ベースはEから半音ずつ下降。Bb/Dから4度進行。
最近気付いたのですが、自分、知らず知らずのうちにバス進行に相当気を使ってるみたいです。
ベースの流れがどの曲もかなり素晴らしいと思います。自画自賛。

Bメロは[Dm7→EbM7→Dm7→EbM7    Cm7→Dm7→Ebm7→Ab]。
6つ目まではずっとダイアトニック進行。落ち着きます。
7,8はサブドミナント・マイナーですね。メロディは9thを効果的に使ってます。

Cメロ(サビ)は[Bb→EbM7→F→Bb    EbM7→Dm7→DbM7→Cm7→F]~。
これも6つ目まで何の変哲もない進行ですが、
EbM7になった瞬間、メロディが#11thに置かれていたりと、何気に芸が細かいんです。
分からない人にはなんのこっちゃですが、
意外とこういう要素が深層心理に働きかけるものだと思ってます。
7つ目は必殺のDbM7です。bIIIM7はトニック・マイナーですね。一種の一時転調です。
メロディを13th、つまりBb(トニック)に置いたことで、「唐突感」がかなり緩和されています。
また、EbM7→Dm7、DbM7→Cm7と、同形コードを反復しつつ(シークエンシャル・モーション)、
ベースはここでも半音下降になっている点に要注目です。

Cメロ続き[Bb→EbM7→F→D7    Cm7→Cm7(b5)→Bb]。
出ました2次ドミナント「D7」。ちょっとドキッとするコードですね。
メロディは2回とも全く同じなのに、コードだけ変えてます。
後々気付いたんですが「夢のつづき」でもまったく同じ手法を使ってました(汗)。
このD7は解決せずにCm7に行ってしまいます。
Cm7→Cm7(b5)のところのメロディはFFVのメインテーマの最後を思い出します。
誰か分かるかな。
あと、これも後で気付いたんですが、ABC全てにサブドミ・マイナーが出てくるんですね。
くどい感じが全然しないから良いんだけど。

Dメロは[EbM7→Bb/D→Cm7→Bb    EbM7→Bb/D→Cm7→Gm7]~。
ここのメロディは、実はAメロ冒頭のメロディ(「気付けば随分」)の反復なのです。
コード進行を大幅に変えているので意外と気付かれないという。してやったり。ドヤ顔。
ここの「同じ歌詞で、同じメロを反復する」というのは、
「オーケストラ」という仮タイトルのときから、なんとなく頭にあった構想です。
コードはベースだけ見るとダイアトニック進行、
なので2つ目は「Dm7」にしてしまいそうなのですが、あえて、そうしないんです。
ここは「Bb/D」。
理由は、メロディがBbをとるときにあまり綺麗じゃないから。
そして伸ばすCの音が9thになるのがおもしろいからです。

Dメロ続き「EbM7→Bb/D→Cm7→Bb    AbM7→Gm7→GbM7→Fm7→Bb」。
EbからFまでひたすらベースが下降です。
特にAbM7からの流れが気持ちよすぎてたまらないです。
これは転調と見るべきでしょう。キー移動は[Bb(1,2,3,4)→Eb(5,6)→Db(7,8)→Bb]かな。
Bbから近親調のEbへ、そこからサビと同じ反復パターンを用いて全音下のDbへ、
そしてDbの平行調であるBbへと回帰します。見事だ。
Fm7からBbと、マイナーコードから4度で平行長調のトニックに転調するパターン、
これはぼくの敬愛するすぎやまこういち先生が多用する進行ですね。
ぼくもこれがやりたくてしょうがないんです。
Aメロにつづきやっちゃいました。許してください。

そのあとイントロのリフが再度表れ、その後のソロパートは[Bb→Ab→Eb/G→GbM7]。
これもイントロから続くミクソっぽいコード進行。かつやっぱりベースが下降するという。
特筆することはそのぐらいかな。


あとはくり返しなので、大体こんなところです。やはりかなりトリッキーですねぇ。
でも複雑なイメージを与えることなく、
あくまでポップにキャッチーに聴かせるというところが、非常に重要だと思ってます。
うまく行ってますかね。自分ではうまく行ってると思うんですけど。
(続きます!)
長い間、放っておかれっぱなしの「ステラバスター」という曲名。
「小さい頃の夢を忘れるな」というテーマ。

あるとき、ふと、この2つの構想をドッキングしようと思いついたのです。

小さい頃の自分を、そして純粋に夢を見ていたその気持ちを、
「ステラバスター」と呼ぶことにしよう。

これは「我ながら名案!!」と思いました。
なにせ、「ステラバスター」の引用元である「宇宙海賊ミトの大冒険」は
ぼくがまだ小学生だった頃に大好きだったアニメなのです。
自分の中で2つの構想がぴたりと重なりました。

これで「ステラバスター」という曲のテーマまでが決まった。
あとは肝心の曲(メロディ)をつくらなくては。
(ぼくは基本的に曲が出来た後に詞を書きます)

とにかく「ステラバスター」を名曲にしたい。
生半可な仕上がりでは許されないのです(自分の中で)。

ここからまた一年ぐらいかかるかなぁ。
「鳴かぬなら、鳴くまで待とう」の精神で行こうと思っていました。
しかし、そのときは意外と早く訪れたのです。



9月下旬。その日はなかなか作曲の調子が良く、
かねてからつくろうと思っていた「4つ打ち※」の曲をイメージして
作曲に臨んでいました。
(※4つ打ち・・・主にダンス・ミュージックにおいて、
バスドラム
により等間隔に打ち鳴らされるリズム。 4分打ちとも。)

仮タイトルは「オーケストラ」。
タイトルとぼんやりした構想、
そしてくるりの「ワンダーフォーゲル」みたいな4つ打ちにしようということ。
それ以外は何も出来ていません。
いつものようにギターを何となく弾いて、
何となく良いメロディが浮かんだら、iPhoneに録音する。のくり返しをしていました。

そうしたら、急に、思いついたんです。
サビの頭4小節が。

よく、曲をつくる人は「降ってくる」とかいう表現を使いますが、
今回は「気付いたらそこにあった」という感じかな。

「お、これはなかなかいいんじゃない?」と思って録音したのもつかの間。
しまっておいた「ステラバスター」が頭をよぎったのです。

!!!!!!!!!!!

ほんの少しリズムを変えただけで、「ステラバスター」という語感にぴったりとハマる。
まさに「ステラバスター」のために出てきたとしか考えられないような、
そんなフレーズのように感じました。
それがサビ冒頭の「ソーファミードー(inC)」です。

すごく良いメロディができた!
それだけでも嬉しいのに、ずっと悩んでいた「ステラバスター」という曲が出来上がる!
もう、こんなに嬉しい瞬間はなかったです。
「オーケストラ」という仮タイトルもどこかに吹っ飛んでいってしまい、
気付いたら明け方にひとりでガッツポーズしていました。

サビの冒頭4小節。これだけ出来上がれば後は怖くない。
怒濤のようにAメロ、Bメロと仕上げていき、曲が完成しました。

もう「小さい頃の夢」というテーマも決まっているので、
いつもだったら悩む歌詞も、全く怖くありません。
すぐに納得のいく歌詞が上がりました。

かくして、「ステラバスター」が完成したのです。
(続きます!)
「ステラバスター」という曲を書こうと思ったのは、もうかれこれ1年ぐらい前のことです。
というのを昨日のブログに書きました。
では、なぜ1年も時間が必要だったでしょうか?

・・・それは、名曲にしたかったからです。

これは完全にぼくの悪い癖です。
「宇宙海賊ミトの大冒険」という作品にも特別な愛着があるし、
とにかくずっと歌っていけるような曲にしたかった。
しかも、たとえば一度きちんと作ってみて、もしもイマイチだったら、
また別の「ステラバスター」を作る、ということも、できなくはないんです。
だけど、どうしても前の曲の陰がつきまとうような気がして、あまり、やりたくない。
なので、一発勝負みたいな話になってしまうんです。

そうと決めたのはいいんですが、気負いすぎな分、なかなか作れません。

そういうときにぼくは必ずこうします。
放っておく!!

つまり、「ステラバスター」という曲をつくろう、という意思だけ忘れないようにして、
できそうなタイミングをひたすら待つということです。

これが、構想足掛け1年の主な理由ですね。



それからしばらくして、今年の6月ぐらいでしょうか。
生活する中で、ふと思ったことがありました。

「子どものころの夢を、それを思う気持ちを、
大人になると、なんで忘れちゃうんだろう?」ということです。

子どものころは、「野球選手になりたい!」とか、
そういう大それた夢を、みんな当たり前のように話します。
ところが、いつの間にか、
辛さと大変さを知ってか、そんな純粋な気持ちを忘れていくんです。
大人になっても夢を純粋に語れるひとって、なかなかいないような気がします。

でも、ぼくは、純粋なあのころのぼくではなくなったのかもしれませんが、
「大きな夢を叶えるぞ」と言う気持ちは、
かろうじて、なくさずに持っていたことに気がつきました。

ならば、この気持ちを思い出そうぜ!という歌をつくろう。
きっと思いのこもった良い曲ができると思いました。


そして、それからまたしばらくしたある日、
ついに、このふたつの構想をドッキングしようと思いつくのです。
(続きます!)