冬
の朝 自転車に乗ってた。学校へ いくために。
道を渡ろうとしたら 渋滞してた。
車の間を すり抜けて 渡ろうとした。
見えていたのは 左車線だけ。
右車線も 混んでいるだろう。
そう 思い込んでしまった。
しかし 違った。
右車線は 車が 流れていた。
クラクションの音 運転手の泣きそうな顔。
私は 「避けなかった」
体が宙に舞い アスファルトに落ちた

しにたくない しにたくない しにたくない。
フラフラと 立ち上がり 歩き出す。
「ガッコウ ガッコ グァッコゥゥ」
完璧に おかしい人だ。
通りすがりの おばさん
が 止めてくれた。「ガッコ イカナキャ イカナキャ」
「先生には 連絡しとくからね」
私 学校 嫌いなハズなのに。
救急車が来た。
よくドラマで 意識確認するでしょ

実際に やるんだよ。
常に 話し掛けてくるの。
やかましいぐらいに。
そして 私の目の前に 心電図。
なぜ そこに 置いたんだ。
せめて 隠してくれよ。
自分の心電図なんか 見たくねーよ。
まあ 病院
では 異常なし。即日退院 通院もしてない。
「包帯は 自分で かえてね」
せめて やり方を 教えてください。
めちゃくちゃな 巻き方でも 治った。
数日後 警察の事情聴取。
目撃者 運転手 私の順番。
長いこと 待たされて 私の番。
優しそうな 警察が 座っていた

「どうして 私が 最後なの?」
「冷静な人から 話を聞くんだよ。
被害に あった人は 嘘をつくからね。
話を 盛ってしまう。
気持ちは 分かるけどね」
「ああ なるほど」
取り調べは 簡単だった。
頷いていれば いいだけ。
指紋も とられた。
ちょっぴり ワクワク
した。「最後に ひとつだけ
なんで 避けなかったのかな?」
「笑われると 思ったから。
車を避けたら 弱虫って 言われる。
それが 死ぬよりも 怖かった」
「言わないよ。
危険から 逃げるのは 当たり前。
笑う奴が おかしい」
私は 泣いた

運転手は 減点だけで すんだ。
そう してくれるよう 頼んだから。
今も どこかで 車に乗ってるかな。
皆も 事故に 気をつけてね
