一瞬・・・全員の動きがぴたりと止まった。

しかし次の瞬間、何事もなかったように彼は
「まーまーまー!、飲んで飲んで!!」と騒ぎ、お酒を注ぎはじめた。
たぶん聞き違いだろう。こんなトコに居るわけないよな!

翌朝、わりと早めに目をさました彼は、テントから出て
昨夜のカップルが休んでいるはずの、隣りのテントを見てみた。
もう、短期アルバイトでテントどころか手荷物すら、カップルの持ち物はきれいに無くなっていた。
夜明けまえに出発したのだろうか。まわりにもまったく人の気配は無かったという。

「いや、わからないよ?冗談で言ったかも知れないし。」
思い返すように、でも彼は笑ってその話を締めた。
話によると、警察には言わなかったらしい。
言ったところで誰が信じるよ、と彼は苦笑していた。

この話・・・真偽のほどは定かではない。たぶん妄想だろう。妄想のはずだ。

自分もタネあかしを聞くまでは「ふ~ん」と聞いていたのだが
あとで一種の心理テストだったのだな、と思った言葉遊び。
ちょっと面白いから載せておこうと思う。