パソコンが壊れてからほぼ半年振りくらいに更新。

宝塚からもすっかり遠ざかったような気がしていたけれど、手帳を繰ってみると2~3ヶ月くらいに一回は見に行ってる計算になり、普通の人が聞いたら「めっちゃ行ってるやん!」って言うのだろうと思う。

今のトップスターで見に行きたいと思うのは大空さんと柚希さんだけだ。

最近も謎な人事がおおくて劇団が何をしたいのかはサッパリわからないけれども、ゆーひさんとちえちゃんがいる間は見に行きたい。






月組スカーレット・ピンパーネル。

今回ショーヴランが役代わりということで、明日海りおはよっぽど期待されてるんだなあと思いつつ、仕事の関係上みりおショーヴラン2回、マサキショーヴラン一回の観劇となった。


きりやんのパーシーは2枚目な役作り。

アドリブも抑え目で、そこはイケコの意向なんだろうけれど、アドリブ大好きの身としてはちょっと楽しみが減ってしまった感じだった。

とうこパーシーと比べられるのはもう宿命だと思うけれど、とうこさんがあくまでもヅカらしく”馬鹿な洒落者貴族”をマルグリットの前でも演じていたのに対し、きりやんはひたすらかっこよかった。

グラパンはうさんくささ満点で妖気さえ漂わせ、笑い方も気味悪く不吉な雰囲気。

またこれもきりやん特有だと思うのだけど、宝塚というより、THEミュージカル!って感じで、私の音感がくるってなければメロディも複雑に、もしくはきりやん用に編曲してあった気がする。


蒼乃ゆきマルグリットは若さ全開、化粧はあすかちゃんに似た感じだけれども、初々しいおてんばな役作り。

ショーヴランとのことは本当に若気の至りで、今はパーシーという優しいダンナ様にあまえたい気持ちが前面に出ていた気がした。

1回目見たときはセリフを3回もとちってしまい、あとの2回の観劇でもそれぞれ一回ずつ間違いがあった。

偶然そんな回ばかり見てしまったのかもしれないけれど、なんとなく落下傘トップ娘で下級生となると組での居心地も微妙なのかもしれないと思う。星にいたときは2番手娘役でもなかったわけだし。私が心配することじゃないけれど。


みりおショーヴランは、かわいらしい顔にヒゲつけてがんばっていた。

が、初演がレオンくんなもので、どうしてもえらくきゃしゃに見えてしまうことはもういたしかたない。

叩き上げで這い上がってきたガテン系というより、どちらかというとインテリ派の青年に見えた。

難しいといわれるショーヴランのテーマはどれも見事に歌いきっていて、不安なところもなく、迫力には欠けるが満足。

アルマンのときは演技力がある人だと感心した。

ヘタレなところもあるけれど、マルグリットやマリーを守り、任務を遂行する覚悟みたいなものも伝わってきた。

出番が少ないだけにかえって際立っていて、最初にマルグリットのところへ駆けつけてくる場面、ムチでなぐられる場面などは真に迫っていた。

役柄としては、こちらのほうが似合っていたような気がする。


マサキショーヴランは声がつぶれてしまっていて、前公演のハムレットでいためたという話だけれどおどろいた。

目つきは悪いし、冷ややかな笑みもあらあらしさもショーヴランっぽかったけれど、どうも、悪役が似合わないような気がした。

『ラストプレイ』のような、スマートなイマ風のスーツ物がいちばん合うのかもしれない。

衣装のアドリブは上手だった。

アルマンでは声が高すぎて2度驚いた。

マリーに尻にしかれてる感アリアリで、ちょっといただけず、これなら普通の低めのトーンで、設定も原作通りの兄に書き直しても違和感なかったと思う。

声、速く直るといいね。


マリーはどっちのアルマンでも姉さん女房的な雰囲気。

ゆりのちゃんは声も低めで、エリザでリヒテンシュタインをやったときやラストプレイのナース役はぴったりだったけれど、今回はさすがに役設定が若すぎる気がした。

バランスのために、アルマンをもうちょっと大人な演技にすればよかったと。


スカピン団の団員たちは全員星バージョンよりだいぶおとなしく、普通の平凡な貴族の青年たちだった。

星組Ver.のクレヨンをぶちまけたような原色色とりどり、やんちゃなキャラの濃さとはだいぶギャップがあり、別のものとしては楽しめたけれど、そこまで”パーシーとその仲間たち”に徹しなくてもよかったのではないかと思う。



全体的に、若いなあ、青春だなあという感想をもった。

前公演で強烈な印象をのこしたショーヴランより、パーシーのかっこよさが目立った。







前回よりももっと盛り上がっていて、客席にいて楽しかった。


劇場に着くと、もう明日の楽の場所取り&チケット並びが始まっていて、霧雨のそぼふるなか、ファンのド根性に感服。

そういや去年の今頃はとうこさんの退団で、7回も通った挙句、振替の半休を押し込んでパレード観にいったっけと懐かしく思い出した。

早いなあ。もうあれから一年だ。

今年は、休みが取れなかった。


【ソルフェリーノの夜明け】

やっぱり、ユミコさんのメガネ&白衣姿はものっすごステキだった。

以上っ!

と言いたいところだけれど、もちろんそういうわけではなく。

最も、それ以上の言及はユミコファンには必要ない気もする、そんな公演だった。

前回はストーリーを追うのとか、誰がドコにいるかが気になって細かい部分まで気にならなかったけれど、ところどころ、 

え・・・その言葉の使い方、びみょー・・・・

という箇所をたくさん発見。

文語体でしか使わないような単語がセリフに多いのだ。ようは。

が、あとで思い返してみても特別寒気がするほど気にはならなかった。

なぜかはわからない。


ユミコさんと、ところどころオヅキさんとコマとポポリーノ以外は見なかった。

終わるのが異常に早く感じたのはそのせいか。


コマはやっぱり歌がうまい。すごいうまい。

故郷をおもいだし、なつかしい気持ちで歌っている様子にこころ和んだ。

それは、ポポリーノのハーモニカのようにせっぱつまったかなしい響きではなく、ほんの少しせつないセンチメンタルさを加えた、あたたかな気分。

ゆみこさんのディナーショーに、またもや出演するそうだ。

いいなあいいなあ。観にいきたい。

ゆみこさんとコマが歌う。それだけで観にいきたいと思えるよ。

将来トウコさんみたいになってほしいなあと、私はおもってるんだけど。


オヅキさんは、お芝居の表情がますますよくなってきたなあと思う。

脱走が見つかる場面、アヴェ・マリアの場面は熱くて骨太で男っぽく輝いていた。


ポポリーノ。

前はゆみこさん追うのにひっしすぎて全く気がつかなかったけど、とてもいい役だ。

行っちゃ嫌だ!って将軍にすがる場面なんか、ハンカチなしでは見られない。

親を殺されたポポリーノは、将軍を父親のように信頼し、慕っていたんだろうと思わせられた。


ゆみこさん。

もう、見てるだけで切なかったのに、本人はいたって普段と変わらず、君愛やマリポサやゾロやロシアンのときと同じように、そこにいた。

何か、全ツも梅芸もつぎの大劇場もそのつぎの大劇場も、出演するような顔のエクトール先生だった。

最後の”雪のように花のように”は割れんばかりの大拍手と涙の洪水。



ショーCarnevale睡夢。

誰かはわかんないけど、最初に出てきたピエロのひとりが、

「今日でもうあと少し!さみしいひと~?」って客席にふった。

それに応えてみんな手を挙げるも、

「あれ~少ないんじゃない?さみしいひと~~!!?」

はあいと大きく手をふる客席だった。


あとはもう・・・何を書いていいのかわからない。

未来優希さんのゆたかな歌声にものすごく心が温かくなった。

ハマコさん・・・退団後の人生も幸多きものでありますように。


音楽対決の場面、拍手がすごく大きかった。

水さんとゆみこさんのジャンケンのはずが、娘役同士に変わっていて見逃した・・・・。

けどまあゆみこさんを見てたからよしとする。

ダンスはセクシーだし、曲に合わせてウィンクとばすところも見られたし、今回黒燕尾よりも好きな場面だ。


仮面舞踏会。

一人、中央で足を踏み鳴らし、周りの注目を浴びて気まずそうに仮面で顔をかくす。

そのしぐさがかわいすぎて笑えた。

ここの衣裳が白地のジャケットに黒の刺繍入りで綺麗だ。


最後、マリンルックで大階段から降りてきて歌う場面。

歌詞は忘れたけれど、ありがとう、忘れない、そんな内容で、長い間拍手が鳴り止まなかった。

オケもだいぶ配慮して演奏始めるのを停めていたような気がする。


ゆみこさんは前楽の間中、涙ひとつ見せず、なきそうな顔でもなく、あまりにもいつものゆみこさんで、退団が未だに信じられない。

パレードでは、晴れ晴れというより、しみじみしているようだった。

これは今日みていて、あ、また・・・まただ・・・感じた点でもある。

銀橋や、本舞台で前に出るときや、客席を見ながら歌う場面で、いつもより一瞬一瞬目を留めて、しっかり、まるでこの光景を眼に焼き付けようとでもするかのように、見渡していた気がする。


帰り、キャトルレーヴに寄って舞台写真をチェックしたら、エクトール先生眼鏡姿のカードが出ていた。

さっそく一枚買うことに決め、スペシャルブックと、たまたま眼にとまったきりやんのあたらしいポストカードをレジへ。

きりやんは穏やかな表情で、それがまるで、やっとトップになれたよ・・・とでも言ってるようだった。

それは、新たな重圧を背負う立場にはなったけれど、トップ争いというひとつの長い激しい戦いが終わったことをあらわしていて、きりやんの就任は本当に嬉しいし、スカピンのおひろめも絶対観にいくと決めているけれど、ここまできて、やっぱりどうしてと思わずにはいられなかった。

この舞台写真やポストカードのショットは本人が選ぶらしいのだけれど、ポケットカードに眼鏡姿を選ぶあたり、ゆみこさんはファンのツボを押さえてるなあ、ありがたいことだと感心感謝。

帰りの電車でスペシャルブックを読んで、今更ながら泣けてきて困った。

これまでのゆみこさんの努力が、いつか、何らかの形で報われますようにと心から祈る。






退団が発表された次の日に、知り合いに泣きついてお茶会申し込みしてもらった。


行ってみると、「今日何があるの!?」というぐらいすごい人出で、前に行った時はここまでじゃなかったのでびっくりした。

連れのおねえさまと連絡を取り合い、入り口で待ち合わせることに。


会場はシアター形式で、席は何とセンターブロック。しかもけっこう前方席。

もう細かいことは覚えていないけれど、鮮烈だったのは握手会をいったん区切ったときに、白衣にメガネ姿で出てきてくれて、大興奮したこと。

ゆみこさんは「またまた~そんな、オペラグラスでガン見して」的なコメントを発して笑い、私は白衣姿で握手してもらえるかと思ったのに、それは不公平だから、とまた着替えてきてしまった。

がっかりしたけれど、ゆみこさんらしい心遣い。

質問コーナーでは、

最近ボディシャンプーはロクシタン以外に浮気中らしく、現在使用中のものはソニプラで買ったんだとか。

どこのソニプラ!?

また唯一恋愛要素のある場面を受け持っているので、そこにうらやましいと言われることはないかと聞かれ、シスターとナースの間でエクトール先生の取り合いをしているらしい。

そりゃするだろうよ。男前やもん。

シスターたちからはメガネに「萌え~」と言われるらしい。

下級生にそんなん言われて上級生って!

続いて「シスターと医者って、なんかいやらしくないですか?」という能天気な爆弾発言に会場驚愕の大爆笑。

さらっというところがすばらしい。

今回の会ウェアは、ゆみこさん自身がデザインに携わり凝ってつくったものらしい。

結局、最後までどんなものか知る機会はなかったけれども。


最後のファンからのプレゼントは指輪だった。

ものすごく綺麗で似合っていて、男役だから、と人差し指にはめて、

「ここ、オペラの使いどころですよ」とアピール。

その後はお約束の薬指にはめた結婚会見風のオチに、司会から「その日が来るといいですね」という厳しいコメント(笑)

ゆみこさんからのプレゼントは アヴェ・マリア。

このやさしい美しい歌をもう宝塚で聞くことはないのだと思うと、それだけで泣けた。



15時公演 2階10列サブセン。



本当は、この公演観にいくつもりはなかった。

ウエジー演出なのと、ショーもまだ未知数の先生だったし、ゆみこさんはまだまだこれからずっと、見られると思っていたから。

それが年末の退団発表で変わった。

あわててお茶会申し込みし、チケット入手に奔走。

お金もあんまりないときなので、安いチケットを探した。


ま、ともかく。

ウエジーにしては、だいぶ上出来だった気がする。

私としては、ゆみこさんの白衣&メガネ姿を見られただけで、グッジョブうえじー!なんで、それ以上はもう言いますまい。

もはやストーリーなんかどーでもいいのだ。結局は。

ゆみこさんがいい役で、出番がたくさんあればそれで良し!(ファン的には)

まあついでに書いとくと、古臭さに思わず身震いしてしまうようなセリフは今のところ一箇所以外なかった。

(「いわしの頭も信心から」なんて諺、知ってる人のほうが少ないだろうよ。ここ以外は特に違和感なく。)

幕前芝居が多いのは変わらずで、場面転換するのに、もっと装置を使えばいいのに。そのへん、小池先生、サイトーくんはうまいと思う。

冒頭、真っ白の衣裳で全員で出てくるところが、まんまベルばらやん・・・って感じだったけど、「まあ、タカラヅカらしいといえば、そうかも」「組子全員で出られる場面があって、よかったかも」と考えれば気にならない。


コマがマンダリン独唱で心底嬉しそうに歌っていて、才能をアピールできる場面があってよかったねと思う。

キムちゃんはきつい軍人の役でちゃんとそれらしく見えたけど、元々持ち味が陽性だからか前3作のほうがはまり役だった気がした。

みさのえるさん、今回あんまりコメディエンヌっぷりを発揮できる場面が少なかったけど、いつもながら演技力には驚かされる。

全体的に暗い話なのに、さほど悲惨な気分にならず集中して見られたのは、ゆみこさんをガン見してたのと、戦争中でも国籍問わず人のために尽くそう、という一応前向きなテーマだったからかもしれない。

G線上のアリアと、賛美歌が流れるシーンがあって、これでもミッション出身の私はなつかしかった。

感動したのは、アヴェ・マリアを歌う場面。

いちばん見せ場のはずのシーンに、ゆみこさんが出てなかったのは大いに不満だったけれど、不覚にも泣けてしまった。

後で聞いたところによると、ここは影コーラスで、ゆみこさんもちゃんと歌ってるそうだ。

じゃあ別に出られるところだったんじゃ・・・。

一緒に見に行った友達は、そこから堰を切ったように、涙腺がぶっこわれたみたいに号泣していて、あっけにとられた。

最後にゆみこさんが一人で歌う場面があって、これは退団記念にうえじーが書き下ろしたものだそうだ。

胸がいっぱいすぎて、あんまり歌詞があたまに入ってこなかった。

あとで、ここが重要だったのにと後悔することになったけれども。


ショーすいむ。

とりあえずゆみこさんの出番、ソロが多くてうれしかった。

水さんとのかけあいや、黒燕尾も最高にかっこよく、心の中でキャアキャア言いながらガン見。

あとー、あとー、仮面舞踏会!それとハマコさん!たくさん歌うところあって、よかった!



あとは、まだあとで。




観劇後、組長さんのお茶会に行った。


会場に行く前、お化粧直しをすませておこうと一階のお手洗いへ急いでいたら、角を曲がったとたんにすずみんにぶつかりそうになった。

私はその前に、出待ちのファンの人たちと楽しく語らうすずみんを横目に見つつ、ホテルへ急いで来たので、星の王子はもうてっきり早々とご帰宅あそばしたのだと思っていた。

それが急に目の前に現れたのだから、本当に心臓がとまりそうだった。

他に、案内役らしき男性と、万里柚美さん、もう一人娘役さんと一緒で、先頭をすずみんが歩いていたのだ。

反射的に立ち止まってしまったけど、一瞬あのままぶつかればよかったと思ったのはないしょ、ないしょ。

そんなんでケガでもされたら、私一生後悔しそう。

すずみんは、「奇跡的な早さですよね」としゃべりながら向こうへ行ってしまった。

何が奇跡的に早いんだか謎だったが、たぶん着替えのことだろう。


お茶会ではいろんなはなしが飛び出した。

宝塚検定の事やら(ファンのみなさんのほうがよくできはるやろとひと事のように話し、受験料に、「けっこうとらはるんやね!」と驚いていた)、大王四神記の舞台映像がそのまま映画館で上映されるはなし(これもチケット代の高さに驚いていた)、定番の公演中のエピソードなど。

クイズがまた面白くて、もともとじゅんこさんはお話しがうまいから、笑ってわらって、前回と同じように、何で笑ったかは覚えてないほど始終笑って帰ってきた気がする。