モ殺はいいぞ。
Circle:モノクロ殺人現場写真
Album:グレイトフル・デッド
Original melody:幽雅に咲かせ、墨染の桜 ~ Border of Life
Vocal:ダニエルイトウ
Lyric:ダニエルイトウ
Arranged:ダニエルイトウ



春の風に夢乗せ丘の向こう
越えていったところに揺れる桜

最期の朝日は死ぬほどに美しくて

ここで見る景色だけは好きだった
花が姿を隠してくれたから

救いも無い世にサヨナラ言う義理は無く
口ずさむ歌は誰にも届かない

夢がずっと覚めないようにここでそっと眠りに就く
願わくは花の下で次の世界を眺めさせて

翅がもげた蝶をそっと手にとっては
指先で小さな頭を潰す

こんなに容易く終わりを迎える命
生きるも死ぬも全て幻想だから

捩じれ歪んだ運命を壊す最後の悪足掻き
願わくは花の下でこの身体を飾らせて

生まれて 死にゆき それでもまた巡るなら
次見る世界は少しでも愛してみたい

花びらが狂い落ちてサヨナラを告げるよ今

夢がずっと覚めないようにここでそっと眠りに就く
願わくは花の下で次の世界を眺めさせて

願わくは花の下で






















































この曲が収録されているグレイトフル・デッドの円盤を取りだそうとケースを開けると、歌詞カードに描かれた「ロープを首に巻き付け、大粒の涙を零す幽々子」が目に飛んでくる。

そしてこの曲名である。ある程度どんな曲なのか、妖々夢のtxtファイルの幽々子の裏設定を知っている方なら容易く想像できるだろうが・・・。


やはり、と言えばいいのか。東方における西行法師の娘であり、生前の幽々子そのものである「富士見の娘」の悲劇的な物語を余すことなく綴った一曲。

ここにこんなこと書くのもなんだが、知らない方や、どんな設定だっけ?って思った方はこちらの「西行妖」の項目をご参照あれ。

リビング・デッド・フェニックスとは違い抽象的な表現はあまり使っておらず、歌詞を眺めれば眺める程その1フレーズ1フレーズの重たさが直接伝わってくるのだ。
あまりにも惨く、哀しいその歌詞とは裏腹に、こちらもやはり暖かく、優しいメロディー。向こうとは違いバラード調なのも相まって、思わず心が痛くなる。

次見る世界は少しでも愛してみたい、かぁ。なんだかんだで今楽しそうにしている幽々子を見ていると、その願いだけは叶ったのかなぁって。


しかし本当に歌詞のセンスが凄すぎるよモ殺。ある意味「東方ヴォーカル」の完成形だよ・・・。