文字通りに言えば【臨死】、すなわち死に臨んでの体験である。英語では Near Death Experience と言い、日本語では訳語が【臨死体験】以外にもいくつか存在している。

今までの調査を概観すると、心停止の状態から蘇生した人の4〜18%が臨死体験を報告する。現在では医学技術により、停止した心臓の拍動や呼吸をふたたび開始させることも可能になった為、心肺停止から蘇生する人の数は過去に比べて増えている。

略称は、NDE。訳語はいくつか存在し、
「ニアデス体験」「近似死体験」「臨死経験」などがある。

NHKが1991年3月17日にNHKスペシャルで「立花隆リポート 臨死体験 〜人は死ぬ時 何を見るのか〜」という番組を放送したのと、立花隆の著作『臨死体験』(1994)が出版されたことにより、【臨死体験】という訳語が広まったとする説がある。

なお、『万葉集』の挽歌では人が亡くなる直前を意味し、「臨死(みまか)らむとせし」と訓ずる。『広辞苑』では「死の瀬戸際」とする。医療現場では末期癌患者など、終末期で治療不能患者を「臨死患者」と表現することがある。