数 a に対して、x² = a を満たす x を a の平方根という。元の数 a がどのような数の範囲であるかによって、この概念は、意味を持つかどうかということを含め、様々な点で差異が生じるということに注意が必要である。

0 の平方根は 0 のみである。元の数 a が正の数である場合は、その平方根は正と負の二つ存在するが、それらの絶対値は等しい。そのうち正である方を根号 √ を用いて √a と表す。これは a の「正の(あるいは非負の)平方根」(主平方根)である。(文脈上紛れのおそれの無いと思われる時は「正の」を省略することもある)
この時、他方の「負の平方根」は −√a である。また、二つの平方根を併せて ±√a と表記することも出来る。例えば、9 の平方根は ±3、すなわち +3 と −3 の二つであり、√9 は正である 3 の方を表す。
√0 は、0 の唯一の平方根 0 を意味すると約束する。

a<0 のときは、a の平方根は実数にはならず、二つある平方根を数の大小で区別することは出来なくなる。

また、数とは限らず、もっと一般にいくつかの数学的対象についても、それぞれに意味のある仕方で平方根が定義されるものがある(正定値行列等)。