動物の体内を巡る主要な体液で、全身の細胞に栄養分や酸素を運搬し、二酸化炭素や老廃物を運び出す為の媒体である。

生体内で細胞が生きてゆく上で必要不可欠な媒質であり、性状や分量等は恒常性が保たれるように働く。人の血液量は体重の約1/13(男性で8%、女性で7%)である。
例として、65kgの男性の場合、約5kgが血液の重さとなる。

動物一般について言えば、血液は体液とほぼ同意である。
血液の流れを血流もしくは血行という。血液が管状の構造の中を流れている脊椎動物に於いては、この管を血管という。体液を体内で流通させる仕組みがある場合、これを血管系、あるいは、循環器系という。
血管系には開放血管系と閉鎖血管系がある。
人を始めとする脊椎動物は閉鎖血管系であり、特に外傷等が無い限り、血液は血管の内部のみを流れる。血管の外には組織液があり、液体成分と一部の血球は血管の壁を越えて出入りする。血管の周囲にある細胞は、組織液に浸っていると考えて良い。
甲殻類や昆虫など開放血管系の動物及び循環器系の無い動物に於いては血液は血管外にも流れ出すので、血液と組織液の区別は無く、体液はすべて血液と見なして良い。