自動販売機(自動サービス機)の一種で本来、店舗に置き、内部に複数のシングルレコードを収納し、任意の曲を演奏させ楽しむ為に消費者が硬貨を投入することで収益を得る機械である。

ジュークボックス以前に、硬貨を投入すると動作するオルゴールや自動ピアノが存在していた。

日本には、戦後に進駐軍が導入したといわれ、1970年代まで飲食業やホテル等に設置されて全盛期を迎えたといわれている。太東貿易(後のタイトー)、レメーヤー&スチュアート社(当時の社名は日本娯楽物産)、V&V社の3社が最大手として、米国よりジュークボックスを輸入していた。

1960年代には国産化が始まり、1962年には日本娯楽物産より国産初のジュークボックス「セガ1000」が発売されている。セガ1000は日本で大ヒットし、日本娯楽物産も社名をセガに変更した。しかし、1960年代後半頃からピンボールやエレメカ等にアミューズメント機器の主役は移り、1967年にはV&V社の社員の中山隼雄(後のセガ社長)が独立して日本初のゲーム機のディストリビューターであるエスコ貿易を設立した他、タイトーやセガもゲーム機のディストリビューション及び自社開発を行うようになる。

他にも、現在ゲームソフトメーカーやゲームセンター、アミューズメント施設を運営する企業の一部が創業当初はジュークボックスに何らかの形(輸入・販売等)で携わっていた。

 ・セガ(サービスゲームス)
 ・タイトー(太東貿易)
 ・ユニバーサルエンターテインメント(ユニバーサル)
 ・コナミホールディングス(エンタプライズ)

※ 括弧の中は、当時の社名である。

2008年にはセガトイズから wurlitzer のデザインを模した「ホームジュークボックス」が発売されているが、ジュークボックス事業は現在のセガグループの主力ではなく、あくまでアンティーク風おもちゃ(レトロおもちゃ)の一つとして扱われている。なお、セガ1000は現存が確認されておらず、現存する国産最古のジュークボックスは日本ビクター製のJB-5000となる。