比較的大きな軍隊の指揮官に与えられる官職及び称号の一つ、また軍閥の指導者の地位でもある。称号としての将軍を将軍号ともいう。

古くから東洋に於ける軍隊の指揮官の役職名の一つであった。外交上又は軍隊内の敬称としては閣下が用いられる。
なお、古代中国では『将軍は皇帝に任命された官職』『将は王侯や地方領主に任命された官職』と区別されている。

中国に於いて発祥した語であるが、その意味は文字通り、【軍を将(ひき)いる】ことであり、軍勢を指揮する司令官の官名として使用されたのが始まりである。その用例は古くは春秋時代にまで確認することが出来る。後に『司馬』に代わって軍隊の指揮官の名称として用いられるようになる。漢では将軍職は常設ではなく、臨時の官として任ぜられた。

4世紀〜6世紀には、高句麗・百済・新羅・倭などの諸国が中国王朝(南朝宋ほか)と外交を結び、より位階の高い将軍号を求めて競い合った。