ウリ科カボチャ属の一年生の果菜である。
果実の外見はキュウリに似るが、カボチャ(ペポカボチャ)の仲間で、主に緑果種と黄果種がある。夏野菜のひとつで、一般のカボチャよりも低カロリーであるのが特徴。

日本ではズッキーニで呼ばれることが多いが、和名はウリカボチャで、カボチャの仲間でありながら蔓が長く伸びない為『蔓無南瓜』の異名もある。

原産地は北アメリカ南部のアメリカ(テキサス州)からメキシコと言われる。ヨーロッパには植民活動により16世紀頃にアメリカから持ち込まれ、特に南フランスからイタリアにかけて普及し、その後、逆輸入の形でアメリカにも広まった。細長い形状の果実は19世紀後半のイタリアで、選抜して改良されたものである。本格的に普及が開始したのは、20世紀に入ってからであった。イギリスでは1930年代に入っても料理の書物にあまり名前が挙げられることはなく、イギリスの料理研究家、エリザベス・デイビッドが紹介したことによって、1950年代から1960年代にかけてようやく料理の素材として人気を博するようになった。日本には、イタリア料理がブームになった1970年代後半頃(昭和50年代初め)にアメリカから輸入されたのが始まりで、一般的に出回るようになった。

ウリ科植物にはククルビタシンという成分が含まれる。微量な為に通常は問題ないが、稀に含有量の多い個体があり、腹痛や下痢等の食中毒発生の例もあるため苦味の強い個体には注意が必要である。日本に於いても、有症事例がある。